リモートワークの日常で流れていた音楽
こんにちは。
コロナ禍においてリモートワークが日常になりつつあるなか、ワークスペースが自宅になることで、音楽の聴き方が変わった気がしたので、ひとつのサンプルとして記しておこうと思いました。
〈38才男性の場合〉
2020年4月に始まった最初の緊急事態宣言中は、在宅勤務に慣れるのに必死で、音楽をあまり聞く気になれませんでした。実際に調べてみたら音楽にはどうやら「集中力をあげる効果はない」ばかりか人によっては音楽を聞くことによってリソースを使い果たしてしまい「タスクのパフォーマンスが低下する可能性がある」そうです!!具体的にはタスクの種類、音楽、本人の性格によってパフォーマンスが変わってくるそうですが、「タスクのパフォーマンスが低下する可能性がある」なんて言われるとなんか音楽聴きずらくなっちゃうじゃないですか。
あまり聴く気にならなかった時期は、むしろ集中していたのか。。
しかし上記の記事よると仕事中のBGMには「集中力が切れた時に、そのまま机に座っていられるという効果はある」とのことです。そういえば、リモートワークが始まった当初は、自宅のデスクに向かってみても、長時間仕事をするのに仕事モードがなかなか続かず、苦労したことを思い出しました。そんな時から音楽を聴きながら作業するようになりました。
1.最初はアンビエントミュージックを聴いていた(2020年4月〜)
なにかしらの仕事スイッチを入れたままにするためにオンライン上のyoutubeやmixcloudで音楽を流すようになり、最初こそ個人的に聞きやすかったアンビエントミュージックやディープテクノを聴いていましたが、劇的に作業効率があがるわけでもなく、環境音楽に近いので、後半はだらだら音楽が流れていることが仕事をする上でだんだん邪魔になってきて気づいたら無音になっていることが多かったです。そして「ここぞ」って気持ちを入れ替える場合にはなかなか向かない印象でした。
そこで朝早くから作業を始める時など、急激にギアを上げる必要がある場合には、なんかコレじゃない物足りなさを感じていました。(チルアウトしてる場合じゃないから当然か)
2.押しの強い音楽を聴くようになった(2020年5月〜6月)
押しの強い音楽というとわかりずらいかもしれませんが、単純に言っちゃえば、主張の強い歌詞と、キックとベースが効いた野太い音楽のことを「押しの強い」音楽としています。90年代の男臭いhip hopやrage aganist machineなどのロックなど、気づくと最近は聴くことのなくなっていた、自分が10代20代に聴いていた音楽を再び聴くようになっていました。
パンデミック以降の音楽の聞き方の記事を探してみると、少なくとも音楽の聴き方・テイストが変わった人が多くいたようです。反動から何か新しいものを求めていたのかと思うとミレニアル世代が普段聴いていなかった「クラシック音楽」の人気が上昇していたことも興味深いです。
3.少し前に流行っていたVAPORWAVE MIXを聴くように(2020年10月〜)
VAPORWAVE(Synthwave / Chillwave / Retrowave)の刹那的な感じが個人的に好きでよくきいていました。一定のグルーヴで流れるような音楽は、アンビエントミュージックよりもビートがあって、作業がはかどりました。
4.深夜作業にはシティ・ポップ(2020年10月〜)
深夜はひっそりと黙々と仕事を進めてるのにシティポップを流しながら仕事していました。もともとアジアでの評価は高かったようですが、イギリスの人気ラジオ局NTSで山下達郎の楽曲のみの2時間MIXが放送され評判となったことで、日本のシティポップって、やっぱり評価されるべきものだったんだと実感しました。(なんとなくオシャレだなー素敵だなぁとは思っていたものの)そして実はこのシティポップが海外から再発見されている流れは、youtubeのアルゴリズムが一役買っているらしいのです。youtubeが今まであまり聴かれていなかったシティポップをレコメンドしていくことで、再発見がどんどん深まっていく循環です。実際にyoutubeでひとつの動画を再生すると関連するものが次々に表示されていきます。この感覚はなんかレコードを買い集める感覚に似ているなと思いました。ひとつのレコードを買うとその関連作品がほしくなり、同じサンプリングネタの他の曲もほしくなるような。。youtubeでおすすめされる関連楽曲を聞いてみると、聞いたことのない意外なものもあったりして、素直に聞いてみるのは結構おススメです。
5.深夜作業がくじけそうになった時には(2020年6月〜)
深夜作業がくじけそうになった時はやさしい日本語歌詞がとても癒されます(笑)辛い時に寄り添ってもらった音楽、アーティスト、クラブやライブハウスには、今はなかなか行けないけれど、この先、ライブや音源を買って必ず返していきたいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。リモートワークの日常の「ワーク」からちょっと外れてしまったかもしれないですが、ひとりのサンプルとして記させていただきました。
学生時代はどこにいくにもヘッドフォンをして、一時期は生活費をレコードに回してしまっていたほど音楽が好きでした。そんな自分がいつしか社会人になり、職場で聴く機会も減り、家では子供優先になりクラブへ行って新しい音楽に触れる機会もなくなり、、、音楽を聴く機会が明らかに減っていた自分に、久しぶりに訪れた音楽を集中的に浴びる時間。もちろん考える仕事をする上では、気づいたら無音なんてこともままありますが、それでも、いつまで続くかわからないけど、Youtubeのアルゴリズムであろうが、これからも「偶然出会った音楽」を楽しんでみようと思います。そしてもちろん過去の自分が好きだった音楽も。皆さんも「今」聞いていた音楽を記録してみると、新しい発見があるかもしれません。