子育てはいい大人を作る
子育ては大変だ。寝不足になることも多いし、気を抜けば自分の時間なんてあっという間に消えてしまう。
だけど、僕は最近気づいた。
子育ては僕自身を成長させてくれるもの。
以前の僕は、何をするにも自分中心だった。仕事も、趣味も、自分がどう感じるかが最優先だった。けれど、息子が生まれてから生活が一変した。ご飯を作るにしても、休日の過ごし方を決めるにしても、まず考えるのは息子のこと。「今日は何を食べたいかな?」「どんな遊びをしたら楽しんでくれるだろう?」そんな風に、自然と自分じゃない誰かを優先する癖がついた。
最初は慣れなかった。他人のことを考えるって、案外エネルギーがいる。でも、やっていくうちに分かってきた。子供の笑顔を見ていると、それまでの苦労なんて忘れるほど満たされた気持ちになる。そして、この習慣が次第に日常全体に広がっていった。
例えば、職場。以前の僕は、会議で意見を言うときも、自分がどう見られるかばかり気にしていた。でも今は違う。「これを言ったらチームの士気はどうなるだろう?」「こう伝えればみんなが動きやすいかもしれない」そんな風に、他人の気持ちを想像するようになった。すると、不思議なことに仕事もスムーズに進むようになっていった。
そしてある日、ふと思った。「僕、少しはいい大人になれてるのかもしれない」って。昔の自分では思いもしなかったような視点を持てるようになった。これも全て息子のおかげだ。
子育ては、確かに大変だ。でも、それ以上に与えてくれるものが大きい。他人を思いやる気持ち、相手の立場に立って考える習慣。それが僕を成長させ、人生を豊かにしてくれている。
息子よ、ありがとう。
君のおかげで、僕は自分が少し好きになれた。これからも君のために、そして自分のために、もっといい大人を目指していくよ。