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ないと人は欲しくなり、あると人は欲しがらない
去年の今頃、正確に言えば今日からあと3週間後の去年、こんな記事を書いている。
そう、サンマまの季節なのである。
去年は1匹で1000円ちょっとだったが、今年はなんと2匹で1000円ちょっとだ。もしかすると去年よりも数10円~100円程度値段は上がっているかもしれないが、それでも2匹である。食べに行かないわけがない。
去年は、飲食店に入ってくる人が次々とサンマを注文していたが、今年はそういう声が聞こえなかった。隣の席の年配夫婦はアジと肉類を注文していたし、その前の中年女性はビールを片手に生姜焼きのようなものを食べていた。後から来た女性もまた、サンマ以外の何かを注文していた。
ないと人は欲しくなり、あると人は欲しくない。
そういうことなのだろうか。今年は豊漁とは言え、100円以下で買えた時代を知っている私にはなかなか手が出ない。
それに、子どもの頃食べていたサンマよりも細い。もっとも、子どもの頃はサンマを含む魚全般をあまり好んでは食べなかった。
ちょうどこのノートを執筆している最中に、食べ物の旬が変わるかもしれないというニュースが入ってきた。
10月にこんな暑いなんて信じられない。暑くてももっとカラッと乾燥しているはずである。もわっとする湿気を帯びた空気が肌を取り巻き、今日もとても暑い1日だった。当然海の中だって暑いはずで、いずれは海の生態も変わるだろう。子供の頃によく食べていた多く海産物は、高級品もしくは店頭で見ることが少なくなった。
「千葉県民はあまりディズニーランドに行かない」と、まことしやかに流れている。いつでも行けるからというのがその理由だ。統計などがあるかどうかすら知らないが、少なくとも私の身の回りで度々ディズニーランドに足を運ぶ人は少ない。他の地域のディズニーファンからしたら羨ましいかもしれないが、”いつでも行ける”という心理的な気軽さは、むしろ足を遠ざけるのだろう。
サンマだってそうだ。口に入らないと思うと余計に食べたくなる。一度口にして、その味をしめてしまったものは、それがなくなると恋しくなる。
人はいつもないものねだりなのだ。
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