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好きになった男の故郷をこっそり訪れる友人
私の友人で、いつも地方出身の男を彼氏にしている人がいる。
それは偶然なのか、好んでそうしているのか不明だが、決まって遠方出身の男と付き合っている。
そして彼らの故郷を、こっそり訪れているのです。
ひとり旅が好きな友人
その友人とは、週末まったく連絡が取れなくなることがよくある。
私が送信したLINEメッセージに既読がつくこともないし、メールを読んでくれているのかどうかも分からない。
心配になって電話をしても、友人は一向に電話に出ようともしない。
そして、週明けの月曜か火曜に、友人から連絡が入ることが多い。
私「週末何してたの? 連絡したけど、全く返事くれないし。」
友人「ごめん、ごめん。また行ってきたんだ。」
私「もしかして、最近知り合ったあの男性の故郷?」
友人「そうそう。素敵なところで安心したわ。」
その男の故郷が素敵なところだから安心できる、って感覚を私は理解できない。
反対に安心できない場所だったら、その男との付き合いをどうするのだろうか。
好きな男の故郷でしていること
ある日彼女に、好きな男の故郷を訪問して何をしているのか聞いてみた。
私は彼女が探偵のように、その男の実家や家族の写真を撮ったり、法務局で実家の資産価値なんかを調べているのではないかと心配していた。
父親の職業や年収、実家以外に所有している資産なんかを調査しているかもしれない。
ある意味、ワクワクすることではあるが・・・。
「別に特別なことはしてないよ。その人の実家を見に行くこともあれば、そうしないこともある。そもそも、実家の両親をまだ紹介してくれてなければ、実家がどこにあるのかも分からないしね。」
では、何故その男の故郷に行くのか。
やすらぎと幸福感に包まれる
友人は、この「好きになった男の故郷をこっそり訪れる」行動をこう説明した。
「私達を取り巻く環境って、とっても大事だと思うの。家族や友人もそうだけど、特に生まれ育った土地が人格形成に大きく寄与していると思う。きれいな水と新鮮な空気がある環境で幼少期を過ごした人って、心も澄んでそうだし。それに・・・。」
友人の言うことは一理あるとは思うけど、都会の雑踏で生まれ育った人の心が汚れているとは言い切れない。
比率としては、都会よりも田舎出身の人の方が、性格がすれていないかもしれないけど。
私「それに、って何?」
友人「好きになった人の故郷にいると、何だかお母さんのお腹の中の胎児のような感覚を味わえるの。彼を形成してくれた環境の中に自分も身を置くことで、やすらぎと言うか、何か幸福感に包まれる感じがする。」
これを聞いた私は、友人がスパイ行為をしていないことにホッとし、同時に言っていることが何となく理解できた。
好きになった人の過去が気になることがある。
この人は、どんな幼少期を送っていたのかな。
どんな環境で育つと、今の彼のようになれるのかな。
たぶん故郷を訪れることで、言葉では伝えられないことが分かるかもしれない。