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苦情・クレームには誠実に対応する


「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、質問を通じて具体的に仕組みに落とし込んでいきます。

カテゴリ1.顧客・社会との関係維持について見ています。

顧客からのクレーム等への対応について

1.(10)クレーム等への誠実対応
経営者は、クレーム、リコール等の問題が発生した場合、顧客に対し、その発生原因と会社側の処置について、誠実かつ十分な説明責任を果たしますか。
(「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」より引用。)

 顧客の苦情・クレームの管理の前提として、顧客が苦情・クレームをあなたの組織に伝えやすい環境づくり、顧客から積極的に苦情・クレームを述べてもらえるような環境づくりがあります。
 苦情を受け付ける窓口を明確にすること、苦情対応の方法に関する情報提供などが、有効です。

 ホームページに問い合わせ窓口や連絡先を掲載しますが、トップページの上部(ヘッダー)や下部(フッター)など容易にわかる場所に掲載されているでしょうか。

 顧客からの苦情対応には、迅速性と効果性が求められます。お客様としっかりコミュニケーションをとり、発生原因や対応方法について説明を行い、お客様の納得を得られるようにすることが重要です。
 お客様の納得が得られるような対応により、お客様の信頼を回復し、さらにはお客様の満足度やエンゲージメントを高めることにつなげることができます。そのための仕組みづくりが重要です。

 また、発生原因がわかったら再発防止策や未然防止策を講じることで、同じ苦情を再度発生しないようにすることができます。そのための仕組み作りが重要です。
 一つひとつの苦情への対応にとどまらず、苦情を収集し、分析し、根本原因を特定することは、苦情の原因を効果的に排除し、プロセスと製品・サービスを改善するための優先順位を設定することにつながります。

 苦情は、顧客が求めていることが満たされていないことを示しています。逆に言えば、苦情から、あなたの組織が気づいていない顧客のニーズを理解することができます。苦情は、顧客ニーズを提供してくれる重要な情報、お客様からの贈り物と捉え、戦略的に活用することが重要です。

 良い成果をもたらすには、組織全体に苦情に関する情報を効果的に展開することも必要です。
 同じような問題を別の部門で発生しないように未然防止することにもつながります。

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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、3.2顧客エンゲージメントでこのことを尋ねています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。

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内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご確認ください。

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