【母よ】 朝
朝9時、部屋は静けさに包まれて
カーテンの隙間から柔らかな光が差し込む。
母はまだ夢の中、安らかに息を立てている。
その寝顔に、僕はただそっと微笑む。
好きなだけ眠ったらいい、
今までどれだけの夜を、僕のために費やしただろうか。
僕が泣き叫んだあの日も、笑ってはしゃいだ日も、
母はそこにいて、優しさで包んでくれた。
僕はもう朝食を済ませたよ、
小さな成長の証を見つけて、誇らしさが胸に灯る。
母が教えてくれた温かさが、
この朝のテーブルにも宿っている。
苦労をかけたね、そう言うには
あまりに多くの思い出が溢れるけれど、
言葉にできぬ感謝を込めて、ただ一つ。
好きなだけ眠ったらいいよ。
そして、目を覚ましたら、
僕は迷わず「おはよう」と声をかける。
その声が、母の一日を温かく彩るようにと願いながら。
母よ、今日もありがとう。
あなたがいるだけで、僕は満たされている。
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