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【勝手な詩】 雪の中で泳ぐ火の鳥
ねじれたトナカイの影が壁を踊り、
鐘の音は砂糖のように溶けていく。
空から降るのは星ではなく、
銀色の靴下に詰まった、
語らない秘密たち。
「サンタは来ないよ」と、
逆さに吊るされた松の木がささやく。
でも誰かが屋根を走る音、
それは靴を履いた月かもしれない。
煙突の中では、
キャンディケインがトランプを混ぜている。
明かりは点滅、赤と緑の戦争。
天使の羽がどこかに消え、
代わりに空を飛ぶのは氷のスプーン。
一杯のホットチョコレートに
落ちた雪片は、
小さな妖精の涙か?
「クリスマスイブなんて存在しない」
と叫ぶ時計が鳴らす12時の音。
だけどその瞬間、
部屋の隅で猫が笑い、
プレゼントの箱が勝手に開いて、
中から未来の風景がのぞいた。
クリスマス、それはただの夢。
それとも夢が、クリスマス?
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