どうする日産?統合破綻後
日産自動車はホンダとの経営統合交渉が決裂した後も独自の経営再建策を進めています。具体的には、9,000人の人員削減と生産能力の20%削減を計画しています。 また、技術パートナーを求めており、台湾の電子機器受託製造大手である鴻海(ホンハイ)精密工業との協議を再開しています。ホンハイは、日産の筆頭株主であるルノーが保有する日産株の一部を取得することに関心を示しています。これらの取り組みにより、日産は経営の立て直しを図っています。 
(日産は、三菱自動車およびルノーとの戦略的提携があり、1999年から続いているが、ルノーは出資比率を引き下げも検討している。)
ルノーの重要な資金が引き揚げられると、日産は今後日本政府からの支援を必要とする可能性がある。
日産自動車の経営再建に対する日本政府の支援については、過去に具体的な支援策が講じられた例があります。2020年5月、日本政策投資銀行は日産に対して1800億円の融資を決定し、そのうち1300億円には政府保証が付けられました。 この政府保証により、日産が返済不能に陥った場合、国がその損失の一部を負担する仕組みとなっていました。
しかし、日産はフランスのルノーが筆頭株主であり、外資系企業と見なされる側面があります。そのため、日本政府が日産を支援することに対しては、国民の間で賛否が分かれる状況も見られました。 
現在の状況において、日本政府が日産の経営再建にどの程度関与するかは明確ではありません。過去の支援実績を踏まえると、政府が日産の経営状況を注視し、必要に応じて支援を検討する可能性は考えられますが、具体的な支援策やその規模については現時点では不明です。
日産自動車の筆頭株主は、2024年9月30日時点で、以下の通りです。
* ルノーエスエイ: 約39%を実質的に保有しており、筆頭株主となっています。
* ナティクシス エスエイ アズ トラスティー フォー フィデューシー ニュートン: 888,598株を保有する大株主です。
* 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 334,288株を保有する大株主です。
* ジェーピー モルガン エスイー ルクセンブルク ブランチ: 126,313株を保有する大株主です。
* サンテラ(ケイマン)リミテッド アズ トラスティ オブ イーシーエム マスター ファンド: 97,815株を保有する大株主です。
上記以外にも、複数の機関投資家や個人投資家が日産自動車の株式を保有しています。
参考
* 日産自動車 株式について: https://finance.yahoo.com/quote/NSANY/
* 日産自動車 大株主の状況: https://www.nissan-global.com/EN/IR/STOCK/INFORMATION/