【サウナで健康に! HSP爆上げ法】
2021.6.22加筆修正
2021.7.7加筆修正
皆さんはなぜサウナに行くのですか?
・気持ちがいいから
・ストレス解消のため
・美容のため
・体調が良くなるから
・よく眠れるから
・お酒が美味しく感じるから
・サウナ後の水風呂が美味しいから(笑)
などなどサウナに行く理由は各自様々だと思います。
今回は合法ドラッグと呼ばれるサウナの気持ち良さだけではなく、より健康に役立つサウナの入り方の御説明です。(科学的根拠あり)
サウナの入り方について
通常のサウナでは身体を洗って(身を清める)からサウナ室に入ります。
入る時間は個人によりますが、5~10分くらいでしょうか。
個人的には時間よりも心拍数でサウナの時間を決めた方が良いと思います。
(その日の体調により耐えられる時間が変わるため。心拍数は平常時の二倍を目安に)
サウナ室から出た後は水風呂に入ります。
これも時間は様々ですが、長くても2分くらいです。
水風呂から上がる目安は自分の吐く息が冷たくなったらです。
(通常1分くらいだと思います)
冷たい水風呂は気持ちよいですが、冷たければ冷たいほど良いと言うものでもありません。自分が気持ちいいなと感じる水風呂であればOKです。
(行っているサウナの水風呂が冷たすぎる場合は少し冷たいと感じるシャワーをかけてもOK)
その後お待ちかねの至福の時、外気浴です。
外気浴では、ととのい椅子とよばれるプラスチック製の椅子に腰掛け、
口を半開きにしながら心拍数が落ち着くのを待ちます。(5~10分くらい)
その際にサウナ好きの方々が口にする
「ととのう」
と言う状態がやってきます。
「ととのい」は各自表現が違いますが、体内でアドレナリンが出ているのにリラックスしているという相反する状態になっています。
私の「ととのい」は外気と身体の境界線があいまいになり、空気と一体化したような感覚になります。寒さ・暑さなどは全く感じず、ただぼーっと気持ちが良い状態です。何も考えず、ただただ気持ちの良い時間です。
これは全世界の方々に一度体験して頂きたいと思います。
きっと世界から争い事などなくなるんじゃないか?と本気で思います(笑)
通常、「ととのう」にはサウナ→水風呂→外気浴を2~3回行う事でたどり着くと言われています。ですが、体調などにより1回でととのうこともあれば、4回やってもダメなときもあります。
通常のサウナではこれで終了し、最後に少しお湯に浸かったりして着替えます。
HSP爆上げ法
通常のサウナの入り方は主に自律神経系に作用するものと考えます。
それはそれで良いのですが、どうせならもっと健康になる方法はないのかと試行錯誤しました。
そこで知ったのが、HSPの存在です。HSP=Heat shock protein
(ヒートショックプロテイン・熱ショックタンパク質)https://bit.ly/3cdZydy
熱ショックタンパク質とは細胞が熱、化学物質、虚血などのストレスにさらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質の一群であり、細胞や個体が平常温度より5~10℃程度高い温度変化を急激に受けたとき、合成が誘導されるタンパク質群の総称。
熱ショックタンパク質はあらゆる場所で発現している。全ての臓器、異なる細胞構造物に存在している。熱ショックタンパク質は高次構造が破壊されたタンパク質修復機能やタンパク質変性抑制機能を有する。
HSP の生理作用は
①生体防御作用、特にストレス防御作用
②免疫増強作用
③抗炎症作用
が認められています。
HSPは壊れたタンパク質を直したり、直せないものは分解したりし身体を良い方向にしてくれます。免疫を司るナチュラルキラー細胞の数や活性を高めたり、キラーT細胞の手助けをしたりします。
またタンパク質を作り出す際にちゃんと作られているかどうか寄り添います。(分子シャペロン作用)
このHSPをサウナを利用して爆上げして健康になってしまおうという魂胆です(笑)
HSP爆上げ法のやり方
HSP爆上げ法は通常のサウナの入り方でOKです。ただ、最後の締めの方法が違います。通常はサウナ→水風呂→外気浴を行い、最後に軽く温まって着替えると思います。
HSP爆上げ法は最後にもう一度サウナで温まりその後保温します。
体温が37℃を下回らないように10~15分保温する事で、HSPを爆上げします。保温後、体表面の開いた血管を締める目的で、10秒ほど水風呂に入って終了です。
30代 女性
この入り方をしたら、上がった後も熱に守られているような感じがしました。翌朝体温を測ると平熱が上がっていました。この締め方は効果があるように感じます。(個人の感想です)
40代女性
この方法だと上がった後もいつまでも温かく感じました。何となく私には合っているような気がします。少し続けてみます。(個人の感想です)
40代男性
かなり深く眠れ、朝も気持ちよく起きれました。今のところ体の中心が暖まっている感覚があり、原因がはっきりしない膝の痛みなども緩和され、体が楽な感じがあります。定期的に通いたい!
レモンサワーも手伝ってか入眠もかなり質の良さを感じましたよ。
HSP爆上げ法はHSPの研究者 医学博士 伊藤要子先生のページ
に載っているHSP入浴法をサウナに適応したものです。
https://www.youko-itoh-hsp.com/
先生のページではサウナでも効果があるのか?について説明しています。
Q-7. サウナでも良いですか。
A-7. サウナにもいろいろあるので、一概には言えません。
色々なサウナがあるようですが、基本的には、HSP入浴法で得られるような体温38℃をこえ(細胞が熱ストレスを感じ)、保温(10-15分間37℃以上を維持して体の芯まで温まり、熱が体にこもる状態)ができれば、HSPは増加すると思われます。
というわけで、サウナがどのくらい体温を上げるのか論文を調べました。
COMPARISON OF PHYSIOLOGICAL REACTIONS AND PHYSIOLOGICAL STRAIN IN HEALTHY MEN UNDER HEAT STRESS IN DRY AND STEAM HEAT SAUNAS(乾燥および蒸気熱のサウナでの熱疲労下の健康な男性の生理学的反応と生理学的緊張の比較)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4042662/
こちらの論文によると
ドライサウナの平均気温は約91℃、湿度5~18%、ウェットサウナは59℃、湿度60.5%でした。 15分×3セット、熱いチャンバーに座った状態で、5分間の休憩を挟みます。休憩中に被験者は 22℃の水で 2 分間体を冷やした後、座った姿勢で休んだ。
結果、直腸温は
ドライサウナで 36.89±0.13(サウナ前) 38.05±0.08(サウナ後) 1.16℃上昇 *
ウエットサウナで 36.89±0.12(サウナ前) 38.50±0.11(サウナ後) 1.61 ℃上昇 *
(*注: p ≤ 0.01 – サウナ浴後 vs. サウナ前)
となりました。
またこの論文ではウエットサウナでは2セットで、ドライサウナでは3セットで直腸温が38℃を超えることが示されています。
この直腸温が38℃以上の状態で10~15分保温すればHSP入浴法と同じ効果が得られるはずです。
草加健康センターでのHSP爆上げ法
サウナーの聖地「草加健康センター」でのやり方ですが、通常通り3~4セットサウナに入りととのった後(ととのわなくても良い)最後にもう一度サウナに入ります。その後水風呂ではなく(*炭酸泉)に入り保温します。
*炭酸泉では翌日の朝だるさが出る方がいて、最後の保温を草津の湯にすることで翌日のだるさが無くなったので、炭酸泉ではなく、草津の湯かちんぴり湯で最後の保温をすると良いでしょう
草加健康センターの*炭酸泉は約37℃に設定されており、身体の保温には適温です。10~15分ほど*炭酸泉で保温します。
*草津の湯やちんぴり湯で最後の保温をする場合、半身浴で十分です。半身浴で10~15分保温して下さい。
その後ご褒美の水風呂に10秒入って終了です。これは体表面で開いた血管を締める意味で行なうので、10秒程度でOKです。
体を拭いて上がりましょう。外気浴は無しです。すぐに服を着て保温して下さい。水分も補給しましょう。
サウナを通常通り3~4セット→サウナ→草津の湯かちんぴり湯か炭酸泉(10~15分)→水風呂(10秒)→上がるという流れです。
炭酸泉はオススメしませんが、自分が気持ちよければOKです。
また草加健康センターならではのサウナの入り方として「二度漬けブースト」という入り方があります。爆風ロウリュもありますが(笑)
草津の湯に入りその後薬湯(チンピリ湯)に入ってからサウナに入ると別次元の熱の入りを感じます。
二度漬けブーストに関しては草加健康センターのサウナ室管理人
SSKさんのブログをお読み下さい。
https://ameblo.jp/yunoizumi-ssk/entry-12667526787.html
全部で3セットサウナに入り、最後に「二度漬けブースト」を行ないます。
爆風ロウリュ無しでも二度漬けブーストで十分死ねる熱さです。
最後が物足りない方は二度漬けブーストを行なって下さい。
(自己責任でお願いします)
その後、草津の湯かちんぴり湯か炭酸泉→水風呂→上がるという流れは一緒です。
草加健康センターでのHSP爆上げ法②2021.7.7加筆
草加健康センターのサ守SSKさんのブログを読んでいたら水風呂を我慢して3セット目に入るとの記述がありました。
(サウナ→1.2分休憩→サウナ→1.2分休憩→サウナ→水風呂→休憩)僕のサウナルーティン
2回の水風呂チャンスを我慢して入る3回目の水風呂の気持ち良さと来たら言葉になりません!
サ守日記 ロウリュ17杯目|【SSK 水風呂物語】
https://ameblo.jp/yunoizumi-ssk/entry-12682896155.html
早速試してみると、通常通りサウナ→水風呂→休憩の入り方よりも
体温の上昇が早い。これは水風呂に入らないので体が冷やされずに熱を保っているものと考えます。
SSK流でサウナを楽しんだ後、最後にもう一度サウナに入り身体を温め、その後草津の湯で半身浴を10分程度行い、水風呂10秒で締めるという方法のほうが早い時間でHSP爆上げできると思います。
他のサウナでのHSP爆上げ法のやり方
他のサウナでは草加健康センターの入り方ができないので工夫します。
通常通り3~4セットサウナに入った後、最後にサウナに入るまでは一緒です。他のサウナの場合、保温をどのように行なうか?が問題になります。
保温法ですが、最後のサウナから上がった後、汗を拭き、室内の浴槽で半身浴をします。これも10~15分行ないましょう。
室内でも風に当たるのはダメです。風の当らない浴槽で半身浴して下さい。
汗はすぐに拭きます。汗をかいたままだと体温がどんどん奪われるので保温になりません。寒さを感じるようでしたらそのまま浴槽に肩まで浸かり身体を温めましょう。
そして最後のご褒美、水風呂に10秒入ってフィニッシュです!
体を拭いて水分補給をして着替えましょう。
サウナの健康効果
実際サウナには様々な健康効果が認められています。
サウナの論文を系統的に調べた文献があります。
Clinical Effects of Regular Dry Sauna Bathing: A Systematic Review
(定期的なドライサウナ入浴の臨床効果: 系統的レビュー)
https://www.hindawi.com/journals/ecam/2018/1857413/
~以下引用~
(サウナによる)短期間の激しい熱暴露は、皮膚温度と深部体温を上昇させ、視床下部および CNS (中枢神経系)を介した体温調節経路を活性化し、自律神経系の活性化につながります。交感神経系、視床下部 - 下垂体 - 副腎のホルモン軸、およびレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系の活性化は、心拍数、皮膚血流、心拍出量、発汗の増加を伴う十分に立証された心血管効果をもたらします。
結論
定期的な赤外線および/またはフィンランド式サウナへの入浴は、特に心血管関連疾患やリウマチ性疾患を持つ人や、運動パフォーマンスの向上を求めるアスリートにとって、多くの有益な健康効果をもたらす可能性があります。これらの効果のメカニズムには、血管内皮への NO (一酸化窒素) のバイオアベイラビリティーの増加、熱ショックタンパク質を介した代謝活性化、免疫およびホルモン経路の変化、発汗の増加による毒性物質の排泄の増加、およびその他のホルモンストレス反応が含まれる可能性があります。
~引用終わり~
と言うように、サウナには様々な効果があるようです。
とはいえ、サウナ中にいろいろ考えたり悩んだりするのは逆効果です。効果があろうかなかろうが、気持ち良ければいいんです(合法ドラックだから)
本人が「気持ちいい」と感じるサウナの利用法が一番だと思います。それは人にあれこれ言われる事でもなく、自分が自分なりの方法を見つけていくしかないと思います。
そのお役に少しでもこの記事が参考になれば幸いです。
ラッコちゃんで会いましょう!
サウナは世界を救う!
参考文献
Bruce Albets 他:細胞の分子生物学第5版 ニュートンプレス 2010年
今堀和友 他:生化学辞典第4版 東京化学同人 2007年
村松正實 他:分子細胞生物学辞典第2版 東京化学同人 2008年
伊藤要子:ヒートショックプロテイン加温健康法 法研 平成25年
加藤容崇:医者が教えるサウナの教科書 ダイヤモンド社 2020年