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母親という呪いのマントを脱ぐ

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どんな人も多かれ少なかれみんな呪いのマントを着ている。

それはシルクの薄くて美しいマントであったり、ふわふわの毛布みたいな温かいマントであるかもしれない。

あるいは金属でできている冷たいカチカチのマントかもしれない。

わたしのマントは重くて湿っていて冷たくてカビ臭かった。
そのマントを羽織っていると、あまりに重くて生きてるだけで疲弊するし、カビ臭くて喘息がでて息が苦しい。わたしの体温を奪うからいつも寒くて孤独だった。

でも脱ぐことなんて思いつきもしなかった。
それが脱げるなんて知らなかったんだ。



でもようやくわたしは、その重い重いマントを脱ぎ捨てられたのかもしれない。


そのマントは「母親」という呪いのマントだ。

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うれしいです!!!!