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わたしの人生を変えてくれた彼女のこと/毒親育ちが初めて体験した健全な人間関係の築きかた

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わたしのお友だちでの中でたった一人、健全な親に育てられた超健全な人がいる。

彼女と出会ったのはこどもの習いごとだった。
体育大学出身の彼女は朗らかで元気いっぱい。こどもの習いごとが終わるのを待ちながら、いろんなことを話しては、いつもふたりでゲラゲラ笑ってた。


彼女はSNSをしない。
カフェインやアルコールも甘いものも摂らない。
栄養バランスの整った、たんぱく質多めの手作りの食事を三食しっかりと食べる。
早寝早起き
趣味は体を動かすこと

これらをなんの我慢もストレスもなくナチュラルに実践している。

座右の銘は「原始人のように生きる」


そんな彼女は、生まれて初めてわたしに安定的な関わりを教えてくれた人だった。



類は友を呼ぶというけど、毒親育ちのわたしの周りは、毒親育ちのアダルトチルドレンで溢れていた。
その人たちは多かれ少なかれ歪みがあって、仲良くしていてもちょっとイジワルだったり、マウントをとってきたり、冗談めかしてバカにしてきたり、急に手のひらを返したように冷たくなるような人たちだった。

わたしはそんな人間関係に慣れていた。
幼いころから毒親と過ごしてきたから「自分を大切にされる」という感覚を知らなかった。
自分を大切に扱われないことに慣れていたし
「自分は大切に扱われるべき存在なんだ」
なんて夢にも思わなかった。
わたしはいつも何かが足りていなくて、いつも間違っていて、誰かに迷惑をかける存在だった。
そしてそんな人間関係でボロボロになっていた。



夫が亡くなったとき、いちばん親身になって寄り添ってくれたのが彼女だった。

彼女はわたしの話を静かに聴いてくれて、共感してくれた。決して否定したりバカにしたりアドバイスしたりしなかった。
わたしの哀しみにただ優しく寄り添ってくれた。

「うんうん、そうだよね」
「そう思って当然だよ〜」と、
どんなわたしも肯定してくれた。

それはわたしにとって初めての経験だった。


わたしの周りには味方のふりをしながら
「でもそれはあなたが悪いでしょ?」とか
「感謝が足りないんじゃないの?」なんて言ってくる人ばかりだったから。

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