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毒親育ちに必要なものは嫌なことを嫌だと伝える勇気

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毒親育ちのわたしたちは、嫌なことを嫌だと伝えることが大の苦手だ。

それはやりたくありません
これは好きじゃないので要りません
嫌なのでやめてください

これは相手を傷つける言葉じゃない。
わたしたちを守る言葉だ。

わたしたちは自分で自分を守る必要がある。
そのときに必要になる言葉だ。

じゃあなぜそんな大切な言葉を言うことができないのか?

それはわたしたちが育った環境に理由がある。


毒親育ちは共依存のルールの中で育っている。
共依存の世界では相手のニーズを汲み取って満たすことが何より重要なことだと教えられる。
相手の気持ちを察して相手の要望を叶えることが優先されて、そのためには自分の望みは我慢しなければならない。

そんな環境の中では自分の気持ちを素直に表現すると「わがまま」だと怒られる。
健全な家庭であれば親に素直な感情を表現してもだいじょうぶだし、それを親に受け入れてもらうことができる。嫌なことは嫌だと言っていいし、理不尽なことがあれば怒っていい。そこで建設的な話し合いが持たれて解決策を出し合うこともできる。

共依存の世界ではそのような建設的なコミュニケーションは禁止されている。
自分の素直な気持ちを言ってはいけないし、相手に不機嫌の理由を尋ねてもいけない。すべては無言のうちに「察する」ことが求められる。勝手に察して勝手に行動する。そうやって自分の気持ちを押し殺して相手の機嫌を取ることが共依存の世界における円滑なコミュニケーションなのだ。

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うれしいです!!!!