プロメテウス【詩】
鷹に肝臓を喰い破られる日々を
磔で身動き出来ぬ日々を
貴方が自ら選ぶほどの価値が
僕にあるだろうか
ゆらりゆらり揺れる炎は
貴方からの贈り物
でも何をしようとも僕は
貴方のようには生きれない
あまねく人々を暖める
そんな炎になりたかった
カッコよく生きたかったけど
ねえ 教えてよ
プロメテウス
永遠の責め苦を顧みず
炎を授けたのは何故か
プロメテウス
誰がために命を燃やした
その先には何が待っていたの
でも結局誰をも暖めても
誰も僕に見向きもしないだろう
それは少し寂しいから
「暖かいね」と悴んだ手を
向けてくれる誰かだけのために
この命を燃やしたい
ああ ごめんね
プロメテウス
貴方が灯した炎は
あまねく人々を照らしたけれど
プロメテウス
僕は貴方程強くは無いから
大切な1人だけを暖めるよ
いつか燃え尽きるその時は
照らし続けた誰かの寝息がいい