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納豆に関する私と夫の攻防戦

突然だが私は納豆が大好きだ。
昔は苦手だった辛子も今や納豆には欠かせないパートナーだ。
家で食べるなら、小粒~中粒のものを好む。
だけどコンビニで買える納豆巻も大好き。

このエッセイを書くにあたって、ひきわり納豆のことを調べたら衝撃の事実が判明した。
それはひきわり納豆は、普通の納豆を細かく刻んだものではないということだ!

ひきわりを「普通の納豆を細かく刻んだもの」と思われている方、いらっしゃるかも知れませんが、違うんです。乾燥した大豆を「ひき臼」のようなもので細かくして、皮を取り除いた状態にしてから発酵させたものです。「大豆の皮がついていない」のが、ひきわり納豆の大きな特徴です。

https://news.1242.com/article/277480
「羽田美智子のいってらっしゃい」より

ずっと中粒の納豆ができてから細かく刻んでいると思っていたので、もとからの調理方法が全然違うと分かって、とても勉強になった!

  ○○○

そんな私が大好きな納豆を、夫は大嫌いだ。
同棲して数日経ったとき、納豆ご飯を食べようと前日に買ってきたはずの納豆を探したら、見つからない。
おかしい・・・。冷蔵庫の真ん中の一番分かりやすいところに置いていたのに。
上を見て、下を見て、最後にチルド室を探してみると私から食べられるのを守るように
チーズが納豆を隠していた!
同じ発酵食品同士、惹かれ合うものがあったのか。悪の手から逃れられたら、結婚しようねと誓いあっていたのか。
そしてまんまと悪の女は納豆を見つけられず、すごすごと森に帰っていきました。
めでたしめでたし
              ~Fin~
・・・ではない!こんなことをするのは私以外1人しかいない。
聞いてみると、納豆を見るのも嫌だったから隠したと自供を得られた。
匂いがだめなんだともこぼしている。
まぁ同棲を始めたらお互い我慢しあう部分もあることだろう。
だけど食に関しては私は譲れない。
メーカー様々の努力で、今は匂いが強くないのもあるしそもそも開封前は匂いなんかしないじゃないか!
ひと言も相談せず、勝手に隠されたことに腹がたち納豆を買っては見えるところに置き、
夫が気づいたら隠され、私もまた一番目立つところに置くという冷蔵庫のなかの地味な攻防戦が1年続いた。
言い訳させていただくと、私も私で、目立つところに置かないとリスみたいに食べ忘れてしまうのだから仕方あるまい。
皆さんはどのくらい納豆を放置したことがありますか?一ヶ月ならまだ大丈夫だと私は思います。

  ○○○

そんな攻防戦はスーパーでも続く。
スーパーへ行ったら夫は大抵のものは一緒に買ってくれる。おやつは1個だけにしなさいとかも言わない。アイスは?プリンは?お菓子は?とコーナーごとに聞いてくれる優しい人なのだ。
だけど、どうしても納豆はだめだ。
納豆をこっそり入れようとしてもすぐ気がつく。背中にも目がついているようだ。
だから背中に隠し持ってお会計直前に入れることを繰り返すようになると、監視の目が鋭くなっていった。
別に自分だけでスーパーに来たときにこっそり買えばいいのだけど、普段あんまり怒らない彼が怒ったフリをするのが面白くて、かごに忍ばすことは今でもやめていない。

  ○○○

そんなある日冷蔵庫を覗くと、真ん中の段に納豆があった!
ここ数日私はスーパーに寄っていないし、前回の買い物のときに買った納豆は既に胃の中だ。
帰宅した夫をつかまえて尋ねてみると、ただ安かったからとだけ。
ついに夫も納豆の良さに気がついたのか!わーい!と乾杯しようとしたら、自分では絶対食べないと。
そこはちょっぴり残念。
いつか夫と共に、納豆をねばねばしたいけど
今は自分の苦手なものを食べる妻に適応してくれたことに感謝しよう。

納豆の攻防戦はこれにて終了。
めでたしめでたし。



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