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「ブランドにとって一番いい提案を考え抜く」 SHOPLISTの元営業管掌役員が語る、ブランドの架け橋になるやりがい

飯塚麻那 Mana Iizuka
大学卒業後、2007年に USEN へ入社し、飲食店や美容サロン向けの音楽放送・法人向けの ICT ソリューション営業を経験。2011年 CROOZ へ入社し、2012年にはファッション EC サイト SHOPLIST.com の立ち上げメンバーとして、新規ブランド開拓営業および、MD をリード。事業部長として5年で200億円規模の成長を牽引。2018年取締役としてブランドセールス領域を管掌。2022年にフリーランスとして独立。EC コンサル、セールスアドバイザーを経てグッズに参画。水泳のジュニアオリンピック出場経験あり。

新卒でUSENに入社し、飛び込み営業をする日々。車から降りて飛び込みしながら駅を目指した

まず、飯塚さんのキャリアについて教えて下さい
私は新卒でUSENという会社に就職して、約5年働きました。特に新卒1年目の経験は自分の中でも非常に濃い経験で、人生を振り返ったときには必ず出てくるほどの経験をしたと思っています。

USENの1年目はどんなことをされていたんですか?
1曲ごとに著作権に関する手続きや支払いをする必要がなく音楽を流せるというUSEN(有線)音楽放送というサービスや、カラオケUGA、グルメGyaO(現ヒトサラ)などを主に飲食店やサロン、ホテル向けに売っていました。

B2Bではあるのですが、大半はいわゆる法人営業のようにアポイントを取って商談というような感じでもなく、基本的には新規飛び込み営業をメインとしていました。アイドルタイム(14時〜17時)を狙って飛び込みをして、その日中に契約して判子を押してもらって会社に帰るみたいなことを1年ほどやっていました。

1年目からなかなかにハードな新規開拓営業を経験されていたんですね。。

辛くて毎日泣いていました。私は相模原や厚木のエリアを担当していたのですが、上司に車で遠くまで運ばれて、一人でポツンと車から降りて、「駅までの道のりをずっと飛び込んで戻る」っていうような感じで。

初受注が大型受注。雨の日にタウンワークを開いてテレアポした

すごい過酷な環境ですね、、初受注のこととか覚えてます?

めちゃめちゃ覚えてます!笑

同期の中で初受注が遅れてて、気まずくて会社に戻れず、雨の日にファストフード店の駐車場でタウンワークの求人一覧からテレアポしていたのですが、あるホテルがオープニングスタッフの清掃員を募集していたので電話をかけたらアポイントを承諾してもらえて。ホテルって全室に導入されるので大きな契約になるんですよ。

その契約のお陰で数百人いた営業の中で一気に一位に躍り出ました。「新卒の飯塚って子が大型の受注したらしい」って会社でちょっとした騒ぎになったみたいです(笑)

すごいですね、、飯塚さんの営業としてのバイタリティの根源を垣間見た気がします。

光回線の営業を通じてEC業界の勢いを感じ、EC業界へ転身

2年目からは法人向けの光ファイバーの提案営業をしていて、光ファイバーの導入だけでなくデータセンターの選定をしたり、セキュリティネットワーク構築みたいなネットワークソリューションの提案も行うような、もう少し提案から成約までのリードタイムが長い営業を約4年やっていました。

実はその営業活動をしている中で、自分の上司が今では日本有数のECサイトを運営している会社からすごく大型の契約をまとめてきて、「EC業界が盛り上がっているらしい」というのを肌で感じました。

それで知人経由で誘われてクルーズに転職し、新規ECモール事業のストア営業として働き始めました。

入社3ヶ月で事業撤退。背水の陣で挑んだ事業が急成長

しかしそのモール事業はうまくいかずあっという間に閉鎖になってしまったんです。

そして部署の存続をかけ、背水の陣で2012年7月にトレンドのプチプラアイテムがまとめて買えるをコンセプトに、ファストファッション通販サイトSHOPLIST.com byCROOZ (以下SHOPLIST)をリリースしたのですが、これがうまくいって急成長を経験しました。

転職してすぐに事業がクローズというのもなかなかハードですね。そしてそこから一気に急成長というのも面白いです。立ち上げ期のSHOPLISTではどんなことをしていましたか?

立ち上げ期のSHOPLISTはブランドを増やして事業を大きくするという戦略ではなく、20社ほどいたクルーズの元々の取引先のアパレルブランドだけに絞ってアカウントマネジメントをしていました。

その中でブランドに新商品を出品してもらったり、セールをしてもらったり、配送を早くしてらったりSHOPLISTの広告を使ってもらうなど、様々な交渉をする役割でした。

流通額は2年で60億円に急成長

事業が軌道に乗ると同時に流通額が伸び悩み始め、もっと出店ブランドを増やしたほうが売上が伸びるはずだという分析結果とともにブランド数を増やす提案して採択され、それ以降新規ブランドを増やして行こうということで営業組織を発足しました。

そこからはずっと新規ブランドの開拓とフォローアップを行っていて、自ら新規商談を行いつつ、出店後のブランドの売上拡大の提案までしていました。

結果的に流通額は初年度25億円、次年度60億円と劇的に伸びて、この頃にはプレイングマネージャーを任されていて、年間100社程のブランドを自分でも獲得しながらチームの数字も追いかけていたような感じです。

オペレーションがパンクし、休日返上で倉庫へ赴き出荷作業

まさに順風満帆という感じですね。急成長に伴う課題などはありませんでしたか?

そうですね、すごい順調だったのですが急成長の結果、オペレーション面では大変なことも多く、配送が遅れてしまうなどユーザーからお叱りを受けることも多かったです。

とにかくカスタマーサポートやオペレーションが事業の成長に追いついていなかったので、日中は営業活動をしつつ夜はカスタマーサポートをしたり、夏休みも返上して倉庫にいって全員総出で出荷作業をしたりしていました。

サービスインから6年で子会社化。自身は営業統括の取締役に

まさに急成長サービスと言う感じですね。飯塚さんは2018年から取締役も務められていますよね?

はい。2012年のサービスインから数年で事業は流通額が250億円規模まで成長しました。そのタイミングでクルーズとして事業を子会社化しようという流れになり、2018年にCROOZ SHOPLIST 株式会社ができたのと同時に営業管掌役員として取締役になりました。

取締役になられて大きく変わったことはありますか?

元々担当していた営業領域の管掌役員だったので、事業を伸ばすという意味では元々の役割から大きく変わることはなかったのですが、意識として変化したのは大きく2つあって、1つは会社を経営していく上でビジョンやミッション、バリューを策定して組織を作っていくこと。

もう一つは事業が生み出した売上と利益を還元することで世の中の役に立つという意識が芽生えたことです。それが結局社員やその家族を守り、みんなを幸せにすることにつながるんだなということを実感するようになりました。

役員はもがきながらも2年務めて、その後はフリーランスを経て今に至ります。

「営業×EC」を強みにフリーランスとして独立。グッズと出会う

フリーランス期間はどんなことをされていましたか?

私の強みは「営業」×「EC」なので、ブランドさんの自社ECサイトのアドバイザーやモール運用のECコンサルのような関わり方、あとはSaaS企業の営業立ち上げにもご一緒していました。

その中でも特に営業としての強みを活かす関わり方にやりがいを感じていましたね。

グッズも最初は業務委託として関わって頂いてましたよね。業務委託期間を含めると、実は現メンバーの中で最古参という。

そうなんです。正社員として入社したのは2024年の6月でしたが、2022年の2月から業務委託としてグッズに参画していたので、2年以上業務委託期間がありました。

現在はブランドパートナーシップチームで、戦略的なブランドの開拓を担当


業務委託としてはどんなお仕事をされていたのですか?

元々はブランドを新規開拓していくというミッションを任されていて、営業リストを作ってブランドに連絡をして獲得をするというのを続けていました。

そこに野田さん(現VP of Business Operations)が入社されて、私がアナログで行っていた営業活動を仕組み化、自動化していただいたことで効率が格段に上がり、スケールさせる部分をご一緒させてもらいました。

その後は会社の状況に合わせてバイヤーのサポートに回るなど色々経験しましたが、今は一周回ってブランドの新規開拓営業とフォローアップをメインミッションにしています。

その中でも特に戦略的にご一緒したいブランド様に対して、戦略を立てつつアプローチするという役割を担っています。

思いのこもったブランドの架け橋になる

グッズでの仕事のやりがいを教えて下さい

これは卸先を探しているブランドと仕入れたいバイヤーの出会いの架け橋になれるというのが一番かなと思っています。

ブランドさんも自分たちで営業はしているのですが、例えば化粧品のメーカーであればドラッグストアにしか営業できてなかったりするんです。それがグッズに出店して「セレクトショップから注文がはいった」とか「美容サロンが仕入れて施術に使っている」みたいに、ブランドさんが想像していない出会いを創出できて、喜ばれるところにやりがいを感じます。

あとグッズはすべてのブランドに「ブランドストーリー」を書いてもらう必要があるのですが、ブランドストーリーに触れると素敵な商品の背景にすごくこだわり抜いた生産工程があったり、社会課題への問題提起をされていたりするんだということに気付かされるんです。

ブランドのことを詳しく理解すると、「もっとこのブランドのためになりたい」という気持ちが湧きますし、素敵な商品がもっと世の中に流通して広がっていく過程をお手伝いできることはすごく楽しいですよね。

顧客の要望を汲み上げてどんどんプロダクトを改善する頼もしい開発チーム

飯塚さんはよくグッズのプロダクト開発を褒めていますよね、何がよいと感じますか?

やはりプロダクトを全て自社でエンジニアが開発していることは大きいと思います。それに加えて、みんなが同じ方向を向いて良いプロダクトを作ろうというカルチャーがとても良いです。

営業がお客さんから吸い上げた課題をどんどん製品開発に活かして改善していくので、毎日すごい数のリリースがされています。お客さんからも改善のスピード感を褒められることも多いです。

開発を全て外注しているという会社も多いと思うのですが、そうするとプロダクトが段々とツギハギで使いにくいものになっていってしまいます。

スピード感があり、且つみんなが全体のことを考えているのでどんどん良いプロダクトが出来上がっていっています。その過程に携われるのはすごく面白いですね

ブランドにとって一番いい提案を考え抜ける「モノが好きな人」求む

ありがとうございます。では飯塚さんはブランドパートナーシップチームのメンバーとして、どんな人と働きたいですか?

営業が得意な人にも色んなタイプの方がいらっしゃると思うのですが、「売って終わり」ではなくて、その先の未来まで考えて営業できる方と一緒に働きたいですね。

あとは事業の特性として、「価値を理解してもらって掲載に同意してもらう」のと「売れやすいように良い条件で掲載してもらう」ことが重要です。だからこそ、色んな上手くいっている会社のケーススタディを頭に入れて、そのブランドさんにとって一番いい提案を考え抜ける人だと心強いです。

あとは、この仕事はブランドや商品に惚れ込めるとすごく楽しいのですが、その逆で興味を持てない人だと大変だと思うので、買い物が好きとか、雑貨店に足を運んで素敵な商品を見つけるのが好きとか、物に興味がある人のほうが絶対にいいなって思います。

ありがとうございました!

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