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接遇力を劇的アップ!尊敬語・謙譲語テストで現場が変わる

さて、前回からの続きです。

介護現場での言葉遣いの悪さを改善するためにはどうするか?
私は、尊敬語と謙譲語に焦点を当てた小テストを提案します。
このテストは、定例会議や勉強会の中で、10語程度の問題を制限時間5分で実施する形式です。10語分の尊敬語と謙譲語を答える内容で、全問正解すれば20点満点となります。

このテストをいくつかの介護事業所で試験的に実施しましたが、残念ながら多くの現場で惨憺たる結果が出ました。確かに、現場では親しみやすい言葉遣いが求められる場面もあるでしょう。しかし、例えば尊敬語が求められる場面で「食事を召し上がる」という表現を正しく使えるかと問われると、ほとんどの職員が言えないのが現状です。

これは当然といえば当然のことです。頭にインプットされていない言葉は、どれほど必要な場面でも使うことができません。つまり、言葉遣いが改善されない本質的な理由は、日本語のインプットが不足している点にあります。そのため、言葉遣いを本気で改善するには、まず言葉を「覚える」インプットの段階から始める必要があります。そして、その次のステップとして実際に使ってみるという実践を重ねていくのです。

実際の初回テストでは、20点満点中10点以下の得点者がほとんどという結果になります。中には、施設長や管理者も想像以上に得点が低く、「書けない現状に驚いています」と反省される場面もあります。このような状況では、現場全体の言葉遣いが改善するはずがありません。

まずは、全職員の2割が20点満点を取れることを目標に設定しましょう。そして、テストを繰り返し実施することで、最終的には全員が満点を達成できる状態を目指します。

なお、この接遇テストのレベルですが、高校卒業予定者向けの就職面接対策で行うテストと同程度の内容です。予習や復習をきちんと行えば、誰でも満点を取ることが可能なレベルです。このような基礎的な内容が職員教育として適切か疑問に感じるかもしれませんが、これが現実です。この基礎すら身についていない状態で職員教育を行うのは大きな問題といえます。
ぜひ、腕試しとしてこのテストに挑戦してみませんか?興味のある事業所からの問い合わせをお待ちしています!

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