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藤原定家の熊野詣をトレイル⑥ DAY1 なぜ、大阪のおばちゃんは傘立てが好きなのか?

大阪市をようやく脱出。初日の目的地である堺市に入る。Apple Watchも住吉大社あたりで電源切れになったので正確にはわからないがだいたい25キロくらいは歩いたようで、なんだか疲れてきた。
ところで、普段、神奈川に住んでいるため関西に来るといろいろと違いを感じるのだが、藤原定家がこの世に現れても、ビックリするに違いないのが、おばちゃんのチャリンコに装着されているあの「傘立て」だ。今日も日差しが強かったためか、4割のおばちゃん(私調べ)の自転車で花開いていた。

若い女性から年配まで付けているが、男性で付けている人は見かけない


調べてみると、「さすべえ」という商品名で大阪でなく名古屋の会社から販売されている。産経新聞でこの開発秘話が書かれていたが、やはり大阪で一番売れているらしく、次いで名古屋、そして東京の下町と続くそうだ。あの傘立てを関東でみたことないが、今度、下町に行って、ほんとうに使われているのか観察しに行きたい。

さて、鎌倉時代のロングトレイルに戻る。大和川を渡って南海高野線浅香山駅を横切り、南へ歩き続けると境王子跡に到着する。
摂津、河内、和泉の境界と言うことで、境=堺ということになる。三国ケ丘のもまた同じ理由から名付けられている。
その後、熊野詣の出発地である城南宮とともに方位除け神社として有名な方違(ほうちがい、かたたがえではない)神社に参り、その横にある反正天皇陵にも参っていたら疲れ切ってしまい、もう限界ということで、とりあえず東堺駅でうどんを食べた。
その後、アイスコーヒーを飲みながらスマホでホテルをとり、ようやくクソ重たいバックパックを下ろしてシャワーを浴びるとなぜか復活。そこで、近くのシェアリングサイクルを利用して仁徳天皇陵と堺市博物館へと向かった。

あちらこちらに、いや古墳群のなかに人が暮らしている

電動アシスト自転車に傘立てはないが、なかなか快調で、仁徳天皇陵を巡り、あちらこちらにある古墳を見ながら大鳥居新王子が合祀された大鳥大社まで参った。ご祭神は日本武尊。伊勢で身罷った日本武尊は白鳥となって最後にこの地に舞い降りたらしい。
仁徳天皇にとっては曾祖父、ひいおじいさんにあたるため、偉大なる先祖の近くで眠りたいと思ったのかもしれない。
ところで、こうした巨大で多くの古墳を見ていると、人々がずっと大事に守ってきたことに改めて驚かされる。江戸後期には地域の庄屋さんが守っていたと博物館の資料に書いてあり、現在は宮内庁が守っているが、守る人のいない時代もあり荒れ果てた時もあっただろう。はて、京極さんが見た古墳はどのような景色だったのか。

日本武尊が白鳥になって舞い降りた大鳥大社

初日を終えて、「蟻の熊野詣」の頃をリアルに感じさせるような道には出会わなかったが、ところどころにその時代、時代を感じさせる痕跡が残っていた。明日はどんな歴史をトレイルするのか。今はとにかく休みたい。
あ~眠い。おやすみなさい。

今回の成果
大和川~方違神社~境王子~堺市博物館~仁徳天皇陵~大鳥居王子
歩きと自転車で移動した距離 12.5㎞




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