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FF14は私に生きる気力を与え、数年後に奪いました。

学生時代、私は交通事故で足を失いました。
生きる気力を無くし塞ぎ込んでいた私が出会ったのがFF14でした。
ゲームの中の美しく幻想的な世界では私は自由に走り回れました。
いつしかFF14は私の生きがいになり、そして人生そのものになりました。
このまま年老いて死ぬまでFF14の世界で暮らしていけると思っていました。

そんな安寧の日々に陰りが訪れました。
グラフィックスアップデートでプレイヤーキャラクターの顔が大きく変わってしまったのです。
私が私ではなくなったような感覚になり辛くて毎日泣きました。
公式フォーラムでは様々ユーザーがグラフィックスについて苦言を呈し、中にはその道のプロとも思えるような詳細なデータ用いて修正案を出していました。
私にはどこがどう違うと言葉にする能力がなく、フォーラムに訴えるだけのSS加工技術がないので、詳細なデータを上げてくださっている方の投稿にいいねを押すことしかできませんでした。

何ヶ月も沈黙を貫いていた公式がようやくグラフィックスの修正について公表しました。
その内容もロードマップではなくどの種族の何が修正されるのかほんの一部しか書かれておらず、ほとんどの種族にとっては修正されないかもしれないという曖昧なものでした。
自分の顔が戻るかどうかわからないまま7.1まで待つことになりました。
私の種族は比較的マシとされてるのですが、長年ともに歩んだ私から見るとまったく別人にされ受け入れられませんでした。
もう私の世界は本当に終わってしまったんだと塞ぎ込みました。

スクエニ公式Xの引用には「グラフィックにこだわるやつは精神病」だと書くユーザーがいました。
私は目を疑いました。
その発言をしているのは2児の父親だったのです。
私もかつては5体満足の健全な子どもでした。
事故で足を失うまでは。
事故の影響で身体障害に加えて精神にも障害が残りました。
そんな私がゲームという趣味に没頭し、自分自身を重ねて生きてはいけないのでしょうか?
MMOとは世界中で様々な人間がプレイしているのです。
ご自身の子どもが生涯健康でいられると言う保証はどこにもないのに、どうしてゲームに生きがいを感じている人をあのように中傷出来るのでしょうか。
とても子を持つ親の発言とは思えません。

ともかくグラフィックスアップデートで私の大切に生きてきた世界は終わってしまったのです。
黄金のレガシーが来るまでは本当に幸せでした。
今はただ絶望しかありません。
キャラクターも風景も何もかもが変わり果てました。
頑張って作ったハウスも色がくすんでしまい中にいるとまるで刃物で無数に切ったかのようなグロテスクな影ができます。
そんな変わり果てた世界で暮らすのはつらすぎました。
まるで悪夢のようでした。
私は再び自由に歩ける身体を失ったのです。

FF14は私にとって初めてのMMOでした。
他にも魅力的なMMOはありますが、ユーザーの顔を強制的に変えてしまったFF14という前例ができた以上、他のゲームでも同じことが起こり得るという事。
もうどのMMOも、もしかしたら顔が変わるかもと言う不安から、やりたいと思えなくなりました。
間違いなくFF14はMMO界に「いつか勝手に顔が変えられるかも」という大打撃を与えてしまいました。

吉田PDへ。
なぜ技術のない方にグラフィックスを触らせたのですか。
ちゃんと説明してください。
私の人生を返してください。

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