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ポメラ

 自分の好きな作家が執筆活動にポメラを使っている、と聞いてポメラを購入した。ミーハーだな~と思う。


 この文章もそのポメラ製である。
 日記は自分の手帳にボールペンで書くのが、本当は大好きだ。ペンを走らせるゆっくりとした余裕が大事で、自分の思考がインクと同じ流れでゆっくり流れてくる。決してきれいな字ではないが、紙に文字を書きながら思考が整理されているこの時間。文字を書きながら次に書く助詞だったり、句点で終わるのか接続詞でつないでいくのかだったり、を考える猶予があるのがいい。

 だが、長文となると、体に負担となってくる。元来筆圧が強く利き手の中指にはずっとペンだこが鎮座してなくなることがない。腕も力みっぱなしで小さい頃から肩こりしがちなのだ。年齢を重ねるとペンだこのみならず、中指の爪も根元からヒビ割れた状態になることも多く、また腕が疲れやすくなった。長文の日記を書くことも増えてきたのと、購入の時期も重なり、手帳とポメラを兼用している。書くものによって使い分けている。
 日常の日記や詩など、短いものは手帳にペンで手書き。長くなることが予想されるものは、最初からポメラ。
 ポメラの使い勝手は申し分ない。元々事務として就職する前にブラインドタッチを習得しているので、入力もそこそこ早いほうだと思う。パソコンと違ってスイッチを入れてから立ち上がりに時間がかかることも少ないし、コンパクトなサイズ感で持ち運びにも便利である。何より利き腕が疲れることがなくなった。


 あえて言うなら、自分がポメラの早さについていけていないのだ。書類作成くらいならパソコンでさっさと作れるが、日記や自分の文章だと思うと、ポメラの入力スピードに私の思考や目が追いつかない。ちょっとした推敲の余裕が手書きならあるが、ポメラだと生まれない。習得したブラインドタッチのスキルが徒になっているというのか。今更グレードダウンすることはできない。そういえば、ひらがなを教わったばかりの頃は鉛筆や消しゴムも満足に使えなかったはず。それが今では当たり前のように使えるようになった。であれば、ポメラと仲良くなればもっとよい文が書けるようになるのかもしれない。

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