ゴッホの「Child with Orange」(1890)です。傍目から見ていると苦悩ばかりの人生に見える彼ですが、この絵には何か「しがらみ」から解き放たれたような雰囲気を感じます。彼はこの絵を描いた後、およそ一月後にピストルで亡くなりました。 自ら命を縮めたとも、事故だったとも言われていますが、この絵を見ていると彼は亡くなる時あまり悔やまなかったのではないか、と思ったりします。これはあくまで私の勝手な感想です。 なおモデルのこの子は女の子のように見えますが、男の子である
「嘘をついてはいけない」。教育の基本のキですが、この少年がもし嘘をつかなかったら、彼の父親は死ぬかもしれません、これはそんな場面です。 17世紀イギリス内戦において、貴族らは王党派と議会派に別れ争いました。ここは議会派に占領された王党派の家。王党派の父の行方を調べるためこの少年は尋問されています。 恐らく、父はこの家のどこかに潜んでいる筈。父はいないと嘘をつき父を救うか、嘘をつかずに父を差し出すのか。幼い少年は深いジレンマに陥っているのです。痛々しいですね。でも泣いている
【まえがき】 ども。X(旧twitter)にて「昔の芸術をつぶやくよ」というアカウントを運営しているヤスダコーシキと申します。フォロワー様は現時点で約21万人。でもX以外でも美術の良さを広めたいなと思ってnoteでも活動を始めました。良かったらフォローしてください。 業界的にはガチムチと言うのでしょうか。画像はイリヤ・マシコフの「ピョートルコンチャロフスキーとの自画像」(1910)です。マシコフ兄貴(左)はロシアにセザンヌのような革新的色彩表現を持ち込んだ方。何故裸にヴァ
【まえがき】 ども。X(旧twitter)にて「昔の芸術をつぶやくよ」というアカウントを運営しているヤスダコーシキと申します。フォロワー様は現時点で約21万人。でもX以外でも美術の良さを広めたいなと思ってnoteでも活動を始めました。良かったらフォローしてください。 こんな目力の強い猫さんを絵画で見たのは初めてかも。アレクサンドル=フランソワ・デポルトの「猫の居る静物画」(1743以前)です。水晶玉のような目を輝かせ、牡蠣を我が物にせんと猫さんが闘志を燃やす姿が可愛くも凛