少年尋問
「嘘をついてはいけない」。教育の基本のキですが、この少年がもし嘘をつかなかったら、彼の父親は死ぬかもしれません、これはそんな場面です。
17世紀イギリス内戦において、貴族らは王党派と議会派に別れ争いました。ここは議会派に占領された王党派の家。王党派の父の行方を調べるためこの少年は尋問されています。
恐らく、父はこの家のどこかに潜んでいる筈。父はいないと嘘をつき父を救うか、嘘をつかずに父を差し出すのか。幼い少年は深いジレンマに陥っているのです。痛々しいですね。でも泣いている姉を見ると、少年が嘘をついても無駄であるような気がします。画像はウィリアム・フレデリック・イームズの「お父さんに最後に会ったのはいつ?」(1880)。これはあくまでも架空のお話ですが、所蔵するウォーカー美術館では一番人気の絵だそうです。