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KOMOREBI


映画「PERFECT DAYS」を3回観た。

役所広司さん演じる主人公の男性は
台詞があまり多くない
言葉少なにただ生活をおくるその姿は
不思議とずっと見ていられる
惹かれるものがある

演じているにはあまりにも自然体で
一般人の佇まいにはあまりにも豊かで、美しくて



映画の中、男性は毎日ルーティンをこなす
仕事をして、いつも同じお店に行く
そんな彼が物語の終盤で
「何も変わらないなんて、そんな馬鹿な話ありませんよ」
と言う
日々を丁寧になぞるような彼から発せられたことが、よりその言葉を深いところに刺しこんでくる


男性の日常に時折訪れる変化
映画の中で彼と言葉を交わした人々をおもう


最後には彼の顔のアップで映画が終わっていく
そこそこ長尺で顔が映されるのだが
このときの表情が本当に素晴らしい
喜怒哀楽をすべて詰め込んだような


余計なものを持たず
かなしみもよろこびも程よく訪れて
満たされている、というより
足りている生活だと思った


観終わったあと、とても豊かな時間であったと思える映画でした。





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