【今かてレディ】#2 サイフ盗られた
認知症といえば
「私のサイフ、あんた盗ったやろ!」と母がパニックになったとき、「ああ、こついにこの日がやって来た」と思いました。健康や福祉関連の編集デザインの仕事をしていたので、現場の取材でケアマネさんや市民後見人の方からよく耳にしていたからです。目の前になければ、だれかが盗んだと思い込んでしまうようです。
大切なものほど見つからない
サイフなど、とんでもないところから見つかることがよくあります。母の頭の中を想像すると、こういうことなのかもしれません。
→ 大切なものだからしまっておこう
→ どこにしまおう?
→ そういえばお腹すいたなあ
→ 朝から何にも食べてへんし
→ あ、冷蔵庫の中にプリンがある…
時にはコンビニで買ってきたチョコレートが、タンスの奥に隠してあることもあり、そんなときは「今の母にとっては、これがたいせつなんやなあ」と、スルーすることにしています。
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