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渋沢栄一が転生したらアラサー派遣OLだった件
こんばんは!
本好きライターのりえです!
Instagramを通じて、クロスメディアパブリッシング様からお声がけをいただき、読ませていただいた本の紹介をします!
著者のプロフィール
著者の三浦有為子さんのインタビュー記事を拝見して、一気にその人柄に引き込まれました。
作品を読んだ後でそのお人柄を知ったこともあり、こんな素敵な方だからこそ、こんなに痛快で胸が熱くなる作品を生み出せたのだな、と納得しました!
「書く上で大切にしている事は?」という質問に、
「嘘をつかないこと」とおっしゃっています。
クライアントの意向を大切にしつつ、後で振り返った時に「こんな事書かなければよかった」と思うような作品は世に出さないように、と心がけているそうで、その想いが作品の端々から感じられました。
本の内容
日本アカデミー賞「優秀脚本賞」
受賞作家が描く話題の一作!
「思わず胸が熱くなりました」
「テンポがいいし、小ネタのセンスが抜群」
「『おもしろくて、ためになる』って、こういう本のこと」
などなど、熱い感想が続々届いています!
▼ Amazon「経済・社会小説」ランキング1位獲得!(2024/11/09)
著書『論語と算盤』を通じて、「道義を伴った利益を追求しなさい」と説いた渋沢栄一。
その生涯では、約500もの会社を設立・育成し、日本経済の基礎を固めた。
ある日、酩酊して気を失った渋沢が目を覚ますと、令和に生きるアラサーの派遣OLになっていた。
発展した日本の景色を見て感激するいっぽうで、待遇の悪さを諦め気味で毎日を過ごす派遣仲間たちを見た渋沢は「このままではいけない!」と奮起する。
賃金格差、派遣切り、タワマン高騰……。
果たして、アラサーの派遣OLになった渋沢栄一は現代の問題にどう立ち向かうのか?
日本アカデミー賞「優秀脚本賞」受賞作家が満を持して世に問う一冊。
現代人が解決できない問題を渋沢栄一が一刀両断!スカッとしながら最後は泣ける、ビジネスエンタメ小説、爆誕。
感想
渋沢栄一が転生して、令和のアラサー派遣OLに転生しちゃうという発想がまず面白い!と思いました!
「もっと働きたい」「もっと収入を得たい」そう思っても、なかなか自分の力を発揮できずに燻っている女性が、この国にはたくさんいると思います!
この作品は、そんな女性たちの希望になるような作品になること間違いなしです!
思えばずっと”働き方”に悩んできたように思います。
新卒で入社した旅行会社は、1年ごとに契約を更新する”契約社員”でした。
なぜ契約社員を選んだかと言うと、ずっと憧れていた会社だったからです。
わたしはまだ若くて無知で、憧れの会社で働けるのなら契約社員でも良いって思ったのでした。
社員として採用されるのは、有名大学出身の一部の人のみ。
実際に働いてみれば、わたしは会社という組織の”いち歯車”でしかなかったのです。
”嫌なら辞めれば良い、うちは有名企業だからいくらでも若い子が入ってくる”
誰も口には出さなかったけれど、会社がそう思っているだろうことは容易に想像できました。
実際にわたしは誰からも期待されていなくて、寂しかった記憶があります。
妊娠したら、なんとなく、でも確実に退職を促されます。
バリバリ働いていた優秀な社員さんまでも、泣く泣く退職していくのを何度も目にしました。
出産すれば、いつも働き方を変えざるを得ないのは女性側で。
そうやって一体どれだけ優秀な女性から、働く機会を奪ってきたのだろう、この国は。
わたしが今まで抱えてきた現代に生きる女性たちの不条理が、この物語にはありました。
低賃金でこき使われる若い女性たち。
派遣切りに遭う年配女性たち。
わたしたちは、どうしていつだって”選ばれる側”なんだろう。
わたしたちは、どうしてもっと自由に自分で選べないんだろう。
この作品を読んで、自分の内側からの叫びが聴こえた気がします。
わたしたちは、”何のために働くのか”を忘れてはいけないんだ、ということにも気づかせてもらいました。
お金は欲しい。
でも、ただお金が儲かれば良いのか?
自分だけが豊かになればそれば良いのか?
”働く”には、哲学が必要なんだな、と思いました。
渋沢栄一は、働き方の根底にいつでも”論語”があったのです。
迷った時に指針となるものがある人は強いなと感じました。
働き方には、その人自身の生き方や哲学が現れるものなんだな、と思います。
どこまでも”人間”を大切にする渋沢栄一がまぶしかったです!
恥ずかしながら、渋沢栄一のことや論語について詳しく知らないので、この作品をきっかけに勉強したいと思いました。
まとめ
・働き方に悩む女性
・将来に不安を感じる女性
・いつも”選ばれる側”であることに違和感を感じる女性
・自分らしく生きたい!と願う女性
は、ぜひこちらの作品を手に取ってみてくださいね。
クロスメディアパブリッシング様 貴重な機会をいただきありがとうございました!
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