2024年1月に読んだ本まとめ
2月になりましたので、1月に読んだ本のまとめを行っていきたいと思います。1月は、合計で7冊の本を読むことができました。ランキング形式でお伝えしていきます。最後までご覧いただけるとありがたいです。
第1位 リカバリー・カバヒコ
1月に読んだ本の中で一番面白かったのは、青山さんの『リカバリー・カバヒコ』です。
私にとってのリカバリー・カバヒコは、かつて共に暮らした愛猫だったと思う。彼女は、猫だから猫らしくきままに自分の時間を生きていた。触るとふんわりして柔らかくて温かい。毎日の私の疲れを吹き飛ばしてくれる存在だった。リカバリー・カバヒコに出てくる主人公たちは、様々な年代、性別だからこそ、生活の中で感じる様々な思いや悩みに共感できる。青山さんのファンで本作を読み始めたが、読んで本当に良かったと思う。彼女の作品は、言葉の隅々まで温かく私の心をさらにリカバリーしてくれる。あなたのリカバリー・カバヒコも見つかるといいな。
これまでの青山さんの作品と、少し雰囲気が違うのですが、言葉の一つ一つに優しさに溢れて温かな気持ちにさせてくれます。本屋大賞にノミネートされているので、ぜひ受賞を目指してほしいと思う1冊です。
第2位 十戒
第2位は、夕木春央さんの『十戒』です。
途中から犯人がわかったのだけれど、なぜ犯人が殺人を犯さなければならなかったのかが、最終的に作者によって明るみになりスッキリした。同時に主人公・里英を含め、人間の闇つまり追い詰められた人間の浅ましさや、本能的な部分の残酷さ、残忍さに恐怖を感じた。個人的には、前作の『方舟』の方が好きだが、宗教的な価値観と人の心の闇の深さや複雑さを感じられる本作も、なかなか読み応えがあった。
方舟→十戒→次作といった三部作イメージで今後の作品も期待しています。
第3位 あきらめない 働くあなたに贈る真実のメッセージ
冒頭で、著者は「村木さんでもできた」という言葉で自分を表したが、私は、こう訂正したい。「村木さんだからこそできた。」のだと。働く女性ということで親近感を持って読み始めたが、一つ一つの物事に真摯に向き合い、継続しながら物事を成し遂げることはとっても大切だと気付かされてくれる。私は、働くことは自己表現の一つだと思っている。社会の中で、他社にどんな貢献が出来るのかこれからも考えていきたいと思う。作中、長期間に及ぶ勾留生活についても触れられている。無罪が決まり、本当にホッとした。
村木さんのハングリー精神と知的好奇心を持ち続ける姿勢を真似していきたいと思う。
第4位 図書館のお夜食
まかないに出てくる数々の美味しい料理も、料理好きにはたまらない。何よりも物語終盤で、図書館設立の裏側が暴かれていくのが爽快だった。引っかかっていたものが一つにまとまっていく感じが、とても気にいった。色々な立場の人が集まりあって、ドロドロした関係性を築くのではなく、ほっこり温かく関わり合っていくスタイルも好みだった。読書って色々な側面があるけれど、久しぶりに充足感のみで終わった良い作品。作者の次回作も楽しみ。
読書と料理の組み合わせは、グッドコンビネーションだと思う。
第5位 おいしい旅 しあわせ編
作中に「スイング」という言葉が出てくる。これは基本的には舞台公演に出演せずに、出演者が出られない場合のピンチヒッター的役割のことを指すようだ。なぜ、この言葉が私の心を掴んだかというと、私自身がそのスイングのような存在として社会人生活を送っているからだと思う。いくつもの物事に関わり、表舞台には立たない。このように輝きは表立って見えないが、仕事のバトンを繋いでいると思うと、やりがいを感じるのである。
読書の醍醐味の一つは、主人公や登場人物の関わりを自分と照らし合わせて考えられるところである。
第6位 はーばーらいと
吉本さんの恋愛観や家族観はとてもオリジナリティがある。ちょっとした中毒性を感じることもある。この本を読むと、これまでの吉本さんの作風を感じられるとも言える。この本を読んだ時、過去に読んだTSUGUMIのつぐみと恭一や、High and dryのキュウくんと夕子、そしてキッチンの雄一とみかげを思い出した。それぞれの関係性は、そっくりなわけじゃないのに、どうしてか作品と作品同士がお互いに面影を残し合っているような感じがしてならない。きっとこれは、作者が読み手に投じている愛についての課題なのかなとも思った。
読書の醍醐味を教えてくれる吉本さん。言葉を通して伝わる人生の奥深さや生き様は素晴らしいものがある。
第7位 デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか
日本でも、ワーク・ライフ・バランスの重要性が叫ばれて久しいが、やはり自分の生活や家族との生活、そして健康があっての仕事だと感じた。作中「覚えられないってことは関心がないから。」といった言葉について言及されているが、自分の仕事でも本当にその通りだと感じることが多々ある。効率化を目指しつつ、しっかりと成果を残す。これが私の今年の目標でもある。海外在住2年目。もっとフレキシブルに生きていきたい。
まとめ
月毎に読んだ本のまとめをしていこうと思っています。少しでも興味を引く本があれば、幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。