絵画のような桜の絶景をめぐる旅|【上越妙高】
日本海に広く面した新潟県の中で、南側(長野県側)に位置する上越市と妙高市。
上越市には桜の名所として名高い「高田城址公園」をはじめとした歴史的建造物が点在し、妙高市には妙高山を中心とした雄大な自然があります。
今回は2023年4月に訪れた、上越妙高のおすすめ観光スポットを桜の名所とともにご紹介するので、ぜひお花見の候補地に加えてもらえれば嬉しいです。
東京駅〜上越妙高駅〜直江津駅
上越妙高駅までは東京駅から新幹線で2時間の列車旅。
朝食と昼食を兼ねた駅弁を新幹線内でいただき、1泊2日の短い観光旅行に備えます。
上越妙高駅からは「トキ鉄・妙高はねうまライン」に乗り換え「直江津」へ。
2両編成のかなり短い電車がミニチュアみたいで興味深かったです。
鉄オタではありませんが、地方へ行くとこうした短い電車に乗れるのが楽しみの1つで、つい写真を撮りたくなります。
直江津駅までの乗車時間は約17分。
下車してからはバスに乗り換え5分程度で「五智国分寺表門」バス停に到着し、徒歩数分で最初の目的地である「居多神社」へ向かいました。
延喜式内社の一社【居多神社】
越後一宮とも呼ばれる「居多神社(こたじんじゃ)」は、大国主命・奴奈川姫・建御名方命が祀られている「延喜式内社(えんぎしきないしゃ)」です。
延喜式とは平安中期に編修された50巻からなる法典で、この延喜式の神名帳に記載されている神社を「式内社(しきないしゃ)」と呼びます。
その数は当時の官社3,132座、社数にして2,861社にのぼり、いずれも1,000年以上の歴史を有する神社です。
浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が越後へ流罪となった際、一番にお参りしたと言われているのがこの居多神社。
鳥居の脇に植えられた桜を横目に神社へ向かうと、自然と心が引き締まります。
日本海を一望【五智公園展望台】
居多神社からハイキング気分で五智公園を15分ほど歩けば、日本海や頸城平野を一望できる「五智展望台(ごちこうえんてんぼうだい)」に登れます。
五智公園内には700本の八重桜があるので、桜の見頃には「八重桜ロード」と呼ばれる絶景が堪能できるでしょう。
私は残念ながら、例年より早い開花だったこともあり、すでに散ってしまって見れませんでした。
奈良時代に創建【五智国分寺】
「五智国分寺(ごちこくぶんじ)」は天平年間(729~749)に創設されましたが、奈良時代の所在地は不明で、現在の位置には上杉謙信公によって1562年に再興されたと言われています。
立派な山門の両脇に立つ守護神・仁王像に迎えられ、門をくぐると右手には新潟県の有形文化財である三重塔が。
桜の木に囲まれた威厳ある塔です。
五智国分寺を堪能した後は高田城址公園へ向かいます。
直江津駅から上越妙高駅へ戻る形で電車に乗り、途中の高田駅で下車したら徒歩約20分ほどです。
高田駅は立派な駅舎かと思いきや、これは駅舎ではなく駅前の通路を覆うアーケードなのだそう。
これは豪雪地帯のこの地方に古くからある「雁木」と呼ぶもので、歩道の雪よけを目的に作られているのだとか。
日本三大夜桜【高田城址公園】
高田城は徳川家康の六男・松平忠輝の居城で、城の縄張りは忠輝の舅であった伊達政宗が行いました。
現在は「高田城址公園」となっていて、「日本三大夜桜」にも数えられる桜の名所として有名です。
この旅最大の目的はまさに高田城址公園の夜桜だったのですが、残念ながら例年と比べてあまりに早い開花で、すでにほぼ散ってしまっていました。
本来は、上越妙高駅に吊るされた「観桜会」の垂れ幕にあるような夜桜ライトアップと日中の満開の桜を楽しむはずでしたが、自然の摂理には逆らえません。
せめてもの思い出に、少しだけ咲いていた桜とともに高田城のシンボルである「三重櫓」を撮ってみました。
夕食は日本海の新鮮な海の幸
さて、目的にしていた夜桜鑑賞の予定がなくなり、宿泊先がある上越妙高駅へ戻ることに。
夕食が食べれるお店を探すも、周辺にはほとんどお店がなく居酒屋ですますことにしました。
それでも、海の幸をたくさんいただくことができて満足。
上越妙高駅【上杉謙信公銅像】
2日目の朝は上越妙高駅近くのレンタカー店で車を借りる前に「上杉謙信公の銅像」を写真に収めました。
戦国武将好きな方であれば、ここは外せません。
絵画のような絶景【松ヶ峯池】
上越妙高駅から車で約20分ほどの場所にあるのが、妙高サンシャインランド付近の「松ヶ峯池(まつがみねいけ)」です。
その絵画のような絶景は、新潟景勝百選に選ばれているほど。
風がない穏やかな日は、妙高山と桜の景色が水面に反射する様子を楽しめます。
周辺には約1,500本の桜が植えられていて、桜の名所としても知られています。
ここに行く途中には美しい桜並木があり、車でのドライブがさらにワクワクする時間になるでしょう。
落差55mの別名「地震滝」【苗名滝】
松ヶ峯池から車で20分ほどの距離で長野県との県境にあるのが、落差55mもの雄大な「苗名滝(なえなたき)」。
「日本の滝百選」にも数えられ、特に春の雪解けシーズンは水量がとても増えるのでオススメの時期です。
写真にある通りもの大量の水が流れ落ちる様子は圧巻で、その地響きの轟音から「地震滝」の別名を持ちます。
滝までは遊歩道が整備されていて徒歩で約15分ほどですが、雪解け時期は途中で雪がたくさん積もっている箇所があり歩きにくかったです。
この時期に行くなら、積もった雪に靴が埋まることを想定した方がよいでしょう。
これほど迫力のある滝が見られる場所はあまりないので、雪道が少し大変でもぜひこのシーズンに行くことをオススメします。
逸品の黒姫高原の霧下そば【そば処たかさわ】
苗名滝を見終えたらお腹が空いてきたので、すぐ近くの長野県側にある「そば処たかさわ」でランチ。
ここは黒姫高原の霧下そばが逸品の人気店で、美味しい打ちたてのお蕎麦がいただけます。
キノコはお店の隣の工場で栽培されている新鮮なもので、わざわざここのお蕎麦を食べに来るお客さんも多いんだとか。
お店の外では素晴らしい景色も堪能できる抜群のロケーション。
苗名滝を訪れたならぜひここでお蕎麦を食べてみてください。
美味しいお蕎麦をいただいたら高原をドライブして回ろうと思っていましたが、Googleマップで調べていたら日本屈指のパワースポット「戸隠神社」まで30分程度で行けてしまうことが判明。
ずっと行きたいと思っていたので絶好のチャンス到来と思い、急遽予定を変更し戸隠神社へ向け車を走らせました。
思いがけずこの最強パワースポットへ行けのは、高田城址公園の夜桜が見れなかったかわりに神様がくれたプレゼントだと、今でもそう考えています。
【戸隠神社の記事はこちら↓】
1泊2日の短い観光にしては、濃密な時間を過ごせた上越妙高の旅。
桜の見頃に合わせて行けば、通常の観光より一層楽しめること間違いありません。
初日は電車移動、2日目以降は車移動などでうまく組み合わせれば効率良く旅ができます。
今後の旅行先の1つとして、ぜひプランの参考にしてみてください。
それでは、また次回をお楽しみに。