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迷える石好きにおススメしたい、BRUTUS / 珍奇鉱物
2022年6月におしゃれポップカルチャー雑誌のBRUTUS(ブルータス)が鉱物を特集した号を発刊した時、石界隈がざわつきました。
BRUTUS(ブルータス)とは
雑誌大賞グランプリを受賞したポップカルチャー誌『ブルータス』。徹底的に特集内容にこだわった紙面で多くの読者をひきつける。ファッション、アート、FOOD、旅、本、宗教…ブルータスの特集テーマには限りがありません。読者の興味の入り口を知っている雑誌です。新しく、かつ深い特集で、今の生活を楽しむ読者 をリードしてゆきます!
”ポップカルチャー”は直訳すれば、いわゆる"大衆文化"という意味です。
これはもはや鉱物はニッチな日陰趣味なんかではなく、陽の光を浴びる大衆(マス)に認知されるべき趣味になった!と歓喜したミネラー(造語)も多いのではないでしょうか。
自身の取り組んでいる趣味が、有名な大衆紙に取り上げられるというのはやはり嬉しいものです。
あれから1年経った2023年6月に再び鉱物の特集が組まれたVol.2(珍奇鉱物 / BIZARRE MINERAL HANDBOOK 2)が発刊される事になりました。
珍奇鉱物 Vol.1が発刊された当時、Twitterの方で感想を記載致しましたが、イマイチ見にくいためNoteにまとめ直してみました。雑誌を購入しようか迷われている方はご参考までに。
ちなみに2022年に発行されたVol.1の方は、現在プレミア価格になってしまっているので、購入するのであれば電子書籍・Kindle版になると思います。
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BRUTUS / 珍奇鉱物 Vol.1を読んで
意外と難しい鉱物趣味、陥りがちな罠
待ちに待ったブルータス珍奇鉱物読んでみました。
本誌は、鉱物や宝石に興味を持つようになって、ミネショーに足を運び始めたばかりの方から、プロの業者の方まで楽しめる内容となっていると思います。
個人的には、鉱物趣味に行き詰まりを感じている方には特におススメです。
好きな趣味に勤しんで行き詰まりというのも変な話なのですが、鉱物趣味って意外と難しいです。
理由として、2つあります。
1. 分野の幅が広く、どの分野も沼
ミネショーに行かれた方はご存じかと思いますが、鉱物といっても、国内産限定、国内海外問わず、サイズ縛り(サムネイルボックス限定)などなど、その他、宝石、ジュエリー、天珠・パワーストーンなどスピリチュアル系、果ては化石まで、、非常に多種多様に分野が存在します。
どの分野も魅惑的なため、それぞれにちょい噛みしている間に、統一感のない物が家に溢れてしまいます。
2. 財布が溶ける
多少詳しくなってくると、品質の良し悪しがわかるようになってきます。
そうなると、どうしても目が惹かれるのは美しいレア鉱物標本や高級ルースとなってしまいがちです。
それらの価格は青天井になりますので、ゲットしたい理想と現実(懐具合)の間で悶えてしまう事になります。
そんなこんなで前に進んでいる感覚がないまま漫然と集めて、散財してしまう罠に陥りがちなのが鉱物や宝石の趣味になります。
何故、この雑誌が解決のヒントになるのか?
罠への解決策としては、自分だけのテーマ・切り口・愉しみ方を見つけるという事に尽きると思います。
その点、今回のBRUTUS/珍奇鉱物は良いヒントになります。
具体的には、珍奇鉱物の誌面では、色んな切り口・強度で石を楽しんでいる方々がバランス良くとりあげられています。
ファインミネラル(ハイレベル標本)ディーラー、鉱物標本撮影の第一人者、模様石のコレクター、フィールドで母岩付き標本採取に拘る責任者などなど、どっぷり浸かっている方々から、気負わず自然な形で、暮らしのインテリアの中に鉱物を取り入れて楽しんでいるデザイナーやフォトグラファーの方々まで、幅広く網羅されています。
それらをパラパラ眺めていると、自身の取り組み方とは違えど、色んな宝石・鉱物との関わり方がある事を気づかさせてくれる内容となっています。
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鉱物は、分野の幅が広く、また様々な角度から、自身に合った強度で取り組みができる懐が深く、生涯に渡り長く続けられる趣味であると感じています。
しかしながら、趣味を続けるにも、自身の仕事・住んでいる場所・結婚・子育て等のライフイベントを通して、自身の時間・金銭面・人間関係といった様々な要素が変化していきます。
それにより、その時々において石への情熱も変化してくることと思います。
一度、本雑誌を通して、自身の石趣味の立ち位置を見直してみるのも良いかもしれません。
それでは、本日はここまで。
皆さまの宝石ライフが色鮮やかでありますように。