📝その６【インスタントアート】

完成した状態から遊ばせるだけでは
ものを作る楽しさの醍醐味を味わえません 。

ですからなるべく
一から子どもと共に作ろうと思ってるんですが

ただ遊ばせながら
遊びと並行して組み上げていくとなると
それなりの慣れと経験が必要で
そこをクリアしていかねばなりません 。

基本、子どもは待つことが苦手

すぐにでも遊びたがるので
何かしら気を逸らす工夫が要るでしょう 。

待たせる時間が長いと辛抱しきれなくなって
目的外の遊びに脱線してしまうので、
途中であっても
試しに中へ入らせたり、手伝わせたりするなどして
時間を稼ぐことも必要です 。

もちろん子ども主体で
作らせることができれば万々歳なのですが、
はじめからそんな器用にはいかないものです 。

まずお手本を示したうえで
じぶんでやってみたい、やれそうと思ってもらって
自発的につくってもらうのがベストなやり方です 。

だもんで長く時間をかけてなどいられない現状があります 。
多少不細工でもいいから すぐにでも遊具を組み立てる手筈を整えます 。

慣れればそのうち「機能美」みたいな
シンプルな美にたどり着けるかもしれませんが
とにかく即興のスピードが命なのです 。

こういうのを
ぼくは勝手に「インスタントアート」と呼んでいますが

どうせ壊すもの、棄てるもの という理由から
適当に組み上げるんじゃなく
だからこそ最適の仕上がりをつくる 。

センスを磨く修行の場とも考えてます 。

〝こだわりすぎないこだわり〟とでも
言いましょうか。

一過性を重んじる
演劇の魅力にも似ていると思います 。

そこに可能性を感じるし
何か新しいものが生まれるヒントが
眠っているような気がするのです 。

それに加味して
子どもたちにも楽しんでもらえたら
これ以上の喜びはありませんね 。