映画「ミス・ポター」
2006年イギリス/アメリカ
ピーターラビットの絵本の著者べアトリクス・ポターの生涯。
19世紀のイギリスで身分の高い女性が働くこと仕事を持つことが許されず偏見の目で見られた時代。自分の信じるものを大切にし続けたビアトリクス・ポターとイギリス湖水地方のナショナルトラストの活動がよくわかる映画。
主人公のミスポターを演じたのは、レネー・ゼルウィガー。「ブリジットジョーンズの日記」ブリジット役の女優さん。
そのイメージのせいか?べアトリクスのイメージは、愛すべき世間知らず上流階級の不思議ちゃん。不思議ちゃんがまっすぐであることを貫いて信念を果たすならば、その行く末は社会的活動の担い手。という不思議ちゃんにとっての理想かな。
湖水地方の自然を守った、ベアトリクス
並外れた観察力で写実的な絵を描き、ピーターラビットの印税やキャラクター化で得た財産で湖水地方に4000エーカーの土地を買い、没後ナショナルトラストに全てを寄付し、湖水地方の自然を守った人。
イギリスでは有名ですが、ピーターラビット人気の高い日本でもなかなかそこまで伝わっていないと思う。
ちなみに実写版「ピーターラビット」「ピーターラビット2」の映画はうさぎ達が獰猛すぎて私はイメージが違って全く受け入れられず。途中リタイヤ。
学校に行かなくてよかった
ベアトリクスは生涯学校に通うことはなく上流階級の子女がそうであった通り家庭教師について勉強し、友達は弟だけだったそうです。でも自分でも学校に行かなかったことは良かったと思っていたらしい。もし学校に行っていたら彼女の独特な個性が潰されていただろうと自覚していたそうだ。
ベアトリクスを取り巻く理解ある3人の男性
彼女の動物好きを許してくれたお父さん。ピーターラビットを出版するパートナーであり独特のこの個性を大切にしてくれた婚約者。婚約者は亡くなってしまうが、湖水地方に住まいを移しナショナルトラスト運動を通じて知り合い47歳で結婚した夫。
女性が独立して生活することが許されなかった時代、男性に人生を左右された事は大きかったと思うが、ベアトリクスポターの周りにいる男性陣が非常に理解のある人に恵まれた人生だったと思う。
「ミス・ポター」に出てくるおもちゃ
なんといってもベアトリクスが遊んでいたドールハウスとお人形。
サイズがかなり大きくて19世紀に上流階級の子女が家事を学ぶために遊んでいたものと思われます。お人形もとてもしっかりした作りで。
ただベアトリクスの遊び方は少し変わっている。これで家事ごっこするのではなくて、弟や乳母をお客さんにして自分の作ったお話をドールハウスで演じて聞かせるのである。
お人形だけじゃなくて、本物のハツカネズミ使ったり。
これは楽しかろうー(笑)
ピーターラビットとわたし
高校生の頃、ピーターラビットが大好きで絵本もたくさん集めていました。
絵本が好きな女子高生って「大丈夫アナタ?」と思われているフシがあって、自分でも若干「大丈夫ワタシ?」と客観的に思うような中途半端な不思議ちゃんでした。
大貫妙子の「ピーターラビットとわたし」がヒットした時は嬉しかったなぁ。当時、大貫妙子はカッコいい大人な女性だと思っていたので、アルバム『Cliché』に収録されたピーターラビットは衝撃でした。大人でも好きでいいんだって。
懐かしくなって『Cliché』を久々に聞きましたが、古びなくて全ての曲が今でも大好き。
職場の後輩たちに聞いても誰も知らなかったので(笑)ここにも貼っておきます。
なんでこの古い映画やアルバムを引っ張り出したかと言えば、仕事でピーターラビット120周年にちなんだ企画でコラボすることになったのです。こんな嬉しい偶然に、40年ぶりに少女時代に戻りました。