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インタビュー・取材がスムーズに進む! ライター必読の「雑談フレーズ」3選
インタビューや取材をはじめようとするも、何から話していいかわからない。何を話せば相手と距離を縮められるだろう。そんな悩みはありませんか?
インタビューや取材の成功は、実は本題に入る前の雰囲気づくりにかかっています。取材相手がリラックスして話しやすい雰囲気をつくるのはライターの大事な役目です。
本記事では、すぐに使える取材時の「雑談フレーズ」を3つご紹介します。一流のライターは雑談がうまい、とよくいわれますが、便利な一言目フレーズをうまく取り入れると快適な会話のスタートを切ることができます。また、これらのフレーズは汎用性が高く、一般的なビジネスシーンでも自然に使えるものです。
※本稿は、丘村奈央子・著『現場で即使えるライター雑談術 インタビュー・取材がスムーズに進む本題前のミニフレーズ』(ごきげんビジネス出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
1.こういう取材は初めてですか?
私が取材に行って相手の方と名刺交換をして、席に着くか着かないかの間によく使うのがこのフレーズです。
「こういう取材は初めてですか」
ネットで検索してすぐ名前が出るような経営者の方には尋ねませんが、企業の幹部の方、社員の皆さん、ユーザーである一般の方々にはよく聞いている質問です。多くの場合は「今回が初めてです」と答えられるので、「緊張しますよね」あるいは「結構緊張しませんか」と重ねて聞いてみます。緊張している場合は、なるべくリラックスしてもらいたいので次の言葉を続けます。
「今日は思い出した順番で話してもらって大丈夫ですよ」
「お聞きした内容を読みやすくまとめるのはこちらの仕事なので、何か思いついたらどんどん話してください」
すでに取材を受けた経験がある方には違う質問をつなげます。単純に自分の興味からでもあるのですが、よく使うのがこちらのフレーズです。
「以前はどんな取材を受けられたんですか」
「何年くらい前に経験されたんですか」
取材でカメラが入っている場合は、「そのときも写真は撮られたんですか」という質問もします。表情をつくるのに慣れているならカメラマンが助かりますし、そうでなければ準備ができるからです。
この質問で「以前も経験がある」という回答であれば、以前の取材の様子について少し長めに教えてもらえると思います。記事になっていれば、「それは今も読めますか」「かなり長い内容だったんですか」などの質問もします。大まかでも内容が分かれば、今回の取材はそれと比較してどのようなものかを説明できるでしょう。
たとえば今回のアウトプットが似ているものであれば「今回も似たような形式の記事になります」と答えたり、違う形式やトーンで書こうとしているのであれば「前回とはこの部分がちょっと違うカラーになると思います」「今回はこのような組み立てをしようと思っているのでよろしくお願いします」と伝えたりします。
この質問の真意は、相手が取材に慣れているかどうかを知ることです。回答によって自分の質問スタイルを変更することも可能です。もう何度も聞かれているのだと分かれば、何度も答えて面倒という気持ちを和らげるために「すいません、すでに何度もお話しされたエピソードかもしれませんが、今回は○○という対象に向けてお言葉をいただけませんか」とカバーできます。初めての取材であれば、言い淀んで困っているときに「こう聞かれても答えは難しいですよねえ」とフォローもできます。簡単な問いかけですが、思いのほか重要な役割を果たしてくれるフレーズです。
2.今日は、この話を楽しみに来ました
取材に行く際は必ず下調べをして、今日どんな話を聞くかをある程度定めておきますよね。そうすると毎回とても伝えたくなるのがこの言葉です。
「今日は、この話を楽しみに来ました」
社員へのインタビューであれば、事前に取材対象者の肩書きや所属部署を教えてももらってからお会いします。企業サイトや固有名詞から実際にどんな仕事をしているのか下調べをすると、自分が知らないお仕事をされていることが多いです。
他にはない難しい機械を扱っていたり、複雑なシステムをつくっていたり、お客様を相手にいろいろな工夫をされていたりして、聞きたいことが山ほど出てきます。この人はどんな仕事をしているのだろう、という期待が湧くので、それを取材前にまっすぐ伝えてしまうのです。
楽しみにしている部分については、具体的に述べるとお互いの解像度が高まります。取材はせっかくの機会です。話をしてもらう前にどの部分を楽しみにしてきたのか、下調べをしたら何が興味深かったのか、分かっていれば事前にお伝えします。
「○○という装置を扱っているとあったので、どんな仕事に使われているのかとても興味があります」
「SNSで接客の工夫を書かれていたので、今日は詳しくお聞きできればと思います」
具体的なエピソードが分かると、緊張している相手も「自分のフィールド内のこの話をすればいいかも」「この話が今回の役に立ちそう」と目処を立ててもらえます。お互いに少しでも取材の輪郭がつかめたら安心です。
また、調べた内容を述べながら何が面白いのかを伝えるので、今回のライターがどこまで内容を知ってるのか、どのくらいの粒度でインタビューを受ければいいのか、というヒントにもなるでしょう。シンプルに自分の話を楽しみにしてくれていると分かって、リラックスにつながる点も大きいです。
もちろん、取材中に「この部分がとても興味深かった」と伝えてもいいのですが、取材前にお伝えしたほうが雰囲気を良い方向に変えられます。ぜひ積極的に雑談フレーズにしてみてください。
3.もう何年くらいになるんですか?
どんな現場・相手でも使える非常に汎用性の高いフレーズとして、この言葉も覚えておいて損はありません。
「もう何年くらいになるんですか」
このフレーズの汎用性が高い理由は、いろいろなものを主語にして聞けるからです。
「このお仕事に就いて、もう何年くらいになるんですか」
これなら取材でお話を聞こうとする相手にも尋ねられますし、取材場所へ同行している営業担当者に「この営業の仕事はどのくらいしていますか」という意味でも聞けます。カメラマンさんに初めて会うときも、この言葉で質問することがあります。
年数が多ければ、ベテランとしてさまざまな現場を経験しているはずです。心配事や疑問点があったら聞けそうだと分かります。年数が浅ければ、年齢にかかわらず取材現場ではこちらのフォローが必要になるかもしれません。心づもりをしておきます。
このような応用は、取材対象者、同席する広報担当者などにも当てはまります。取材の質問でもこの情報を取り入れて「先ほど何年前からとお聞きしましたが」と根拠をもって話を広げることも可能です。
「何年か」という疑問は人以外をメインにすることもできます。
「オフィスがこのビルに来て、もう何年くらいになるんですか」
「このビルに移転されたのは5年前でしたっけ」
都心の高層ビルに入っているオフィスの場合、創業当時から入居している企業は珍しいほうです。数年前に移転して入居しているケースが多く、事前の下調べでもオフィス移転の年月日は判明します。
その時々で情報を知りながら、あえて「何年前でしたか」と聞いたり、下調べをしたと伝えることも兼ねて「何年前でしたよね」と確認したりします。
当時のことを知っている人であれば、前のオフィス情報や使い勝手の変化などを教えてくれるでしょう。便利になったのであれば、その企業にとって良いニュースであり誇れる部分です。逆に、不便になった点を教えてもらえることもあるでしょう。
入ったばかりの人だと「入社したばかりなので前のオフィスを知らないんです」と回答を得られる場合もあります。それもライターにとっては大切な情報になるため、頭に入れておきます。前のオフィスとつなげる質問を防げるからです。
時折、次のような聞き方もします。
「この部署はできて何年目ですか」
数字の質問は相手も答えやすく、いわゆる世間話のエピソードが広がる質問なので現場で多用しています。
以上、インタビュー・取材がスムーズに進む「雑談フレーズ」3選でした。
本書には、今日からでも覚えて使える具体的なフレーズが満載です。真似して取り入れるだけでインタビューや取材での会話がスムーズに進み、取材や商談時の心理的なプレッシャーが軽くなります。ぜひ本書を手に取り、新しい雑談の第一歩を踏み出してみてください。
関連書籍・雑誌
『現場で即使えるライター雑談術 インタビュー・取材がスムーズに進む本題前のミニフレーズ』
著・丘村奈央子/ごきげんビジネス出版/発売:2024年06月20日
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