あなたはどれが好き?世界のサンドイッチ
「3度の飯はパンがいい。」
パンが大好きな私がお送りします、パンの素晴らしい世界へようこそ。
今回は、世界のサンドイッチをお届けします。
ベトナム「バインミー」
ボリューム★★★
エスニック感★★★
スパイシー★★☆
価格★★★
フォーや生春巻きなど、日本人も大好きなベトナム料理。
アジア圏なので、お米はもちろん、もち米も米の麺も美味しくて日本人の口にぴったりと合うものばかり。
ベトナムへ行けば、食べたいものだらけですが、ベトナムのサンドイッチ「バインミー」も、訪れたときは必ず一度は食べていただきたい。
アジアは米が主食と思ってたのに、パンが主役のベトナム料理が!!
ベトナムは、フランス領でした。
街並みやローマ字表記など、フランスの植民地時代に多くの影響を受けています。
フランスパンと呼ばれる外側がカリッとしたバケットが多く売られています。
バインミーの具材は、大根と人参のなます、レバーペースト、ベトナムハム、パクチーといったスパイスの効いた定番のものから、しっかりと味付けされた肉を炒めたものまでかなり豊富にあります。
最後に、お好みで辛いチリソースをかけられます。
具材を挟んだ後にプレスして焼いたり、フライパンで少し焦げ目を付けてから挟んだりと、店によって多少の違いがあります。
食べ方としては、手でぎゅっとプレスして、中の具材からのタレや汁などでパンの内側に味を染み込ませてしんなりさせる。そして頬張る。
独特なハーブとスパイスの味わいと、病みつきになりそうなレバーペーストの濃厚感。そこへさっぱりとしたなますとパクチーでアクセント。
高田馬場にある「Banh Mi Sandwich」はかなり本場の味に近いと思います。
台湾「パンをパンで巻いてパンで挟んだパン」
ボリューム★★★
レア感★★★
グルテン依存率★★★
価格★★★
これはもはや、ギャグ?
台湾の朝ご飯の定番と言えば、「鹹豆漿(シェントウジャン)」ですね。
温かい豆乳に、干しエビやネギなどの具材を入れた、出汁の効いた塩味のスープです。
これも、絶対と言っていいほど、日本人が大好きな味に仕上がってます。私は普通に白飯といけます。
そしてもちろん、台湾の朝ご飯はこれだけではありません。小麦粉を使った揚げパンや焼きパンもあります。
その揚げパンを薄焼きパンで巻いて、それを窯で焼いたパンで挟むという驚きのパンに出会ってしまいました。
カリッ、もちっ、あ、もっかいカリッ。
台湾の人たちの、小麦粉の調理のレパートリーが素晴らしい。発酵させる、させない。油を混ぜる。薄く伸ばす。丸める、包む。揚げる、フライパンで焼く、窯で焼く。
それにプラス、味付けや組み合わせでたくさんの料理が味わえる台湾。
小麦粉の可能性を超えてきましたよ。
トルコ「ケバブサンド」
ボリューム★★★★
速さ★★★
肉肉しさ★★★
スパイス感★★☆
価格★★☆
ケバブとは、トルコ語で焼き肉料理の総称に当たるそうです。
日本でもよくケバブサンド屋さんを見ますよね。
こんなやつですね。串刺しにしたお肉をくるくると回転させながら焼くいい香りがやって来る。
それを豪快に長いナイフでカットして野菜と一緒にパンに挟んで食べます。
知りませんでしたが、ケバブはトルコ料理ですが、ケバブサンドはドイツ発祥なんだとか。
ピタというポケットのような空洞に具材を詰め込む形があったり、無発酵の薄焼きパン(トルティーヤのようなもの)で巻いて作られていたりします。
トルコでは発酵パンや無発酵パンなどがたくさんあり、世界で一番パンを食べる国とも言われているそうで、料理と一緒に、サンドイッチにしたりと主食としての地位を確立しています。
どのパンも美味しく、パン好きにはたまらない国です。
エストニア「黒パンのオープンサンド」
ボリューム★☆☆
食べ応え★★★
地元食材★★★
北欧感★★★
見た目★★★★
エストニアはヨーロッパの1番東側、ロシアのすぐ横に位置していて、フィンランドはすぐ上という場所にあります。
ヨーロッパなんだけど、北欧テイストもありつつ、ロシアの文化にもかなり影響を受けています。
エストニアの主食はじゃがいもとライ麦パン(黒パン)です。パンもよく食べるのですが、パン屋さんは数多くなく、スーパーにベーカリーがあり、焼き立てのパンはスーパーで買うことができます。
ライ麦パンは、フィンランドの北欧地域やロシアで一般的に食べられているパンです。日本でも、ドイツパンのベーカリーがたくさんありますので、日本でも黒パンと呼ばれるライ麦パンはすでに珍しくないかもしれませんね。
普通の白い小麦粉を使われているパンに比べるとボソボソしていて食べにくいと感じる方も多いかと思いますが、クリームチーズやピクルス、フレッシュな野菜と一緒に食べると、ライ麦パンの酸味と良く合います。
エストニアはバルト海に面していて、イワシやニシンなどの魚が食べられます。ノルウェーが近いので、サーモンは年中美味しくいただけます。
その塩漬けされたニシンと茹で卵をライ麦パンの上にのせたこのオープンサンドは、エストニアの伝統料理の1つです。
これを食べれば、噛めば噛むほど広がる酸味の奥深い味わいで、パンの新しい領域に踏み込むことになるでしょう。
スペイン「ボカティージョ」
ボリューム★★★
バラエティ★★★
手軽さ★★★
地元食材★★★★
ハード感★★★★★
フランスに隣接したスペインでは、一般的に「フランスパン」と呼ばれる外側が硬くてカリッとしていて中はもちもちのバケットが主流です。
街を歩けばパン屋に出会う。
ベーカリーもたくさんありますし、スーパー内にもベーカリーがあり、100円以下で立派な長いフランスパンが買えます。
とにかく、口の中を切りそうなくらい硬い。
でも、この硬いバケットが大好きな人たちにはたまらないですよね。しかもクラム(中身)はもっちもち。
昨日買ったパンでも、トーストすればカリッもちは蘇ります。
このバケットをオリーブオイルと塩だけで味わうのが、オリーブオイルの美味しいスペインでの最高の味わい方なんですが、「ボカティージョ」と呼ばれるスペインのサンドイッチがたまらなく美味しいんです。
スペインは、生ハムなどと加工ハムやチーズ、オリーブなどのサンドイッチに合う食材の宝庫です。
生ハムやサラミ、山羊や羊のチーズの塩氣と一緒に味わうサンドイッチは、スペインが世界一の豊富な種類を誇ると言っても過言ではないと思います。
ベーカリー、カフェ、レストラン、バルなど、どこのお店にも必ずボカティージョのメニューがあります。
そして嬉しいのは、夜遅くまでベーカリーが開いているので、ほんとにいつでも食べられます。
「パンは朝に食べるもの」なんて決まりはない!
好きなときに、好きな具材で、いつでもどこでも手軽に食べられるのがスペインのサンドイッチ。
スペイン在住の友だちに聞いたところ、やっぱり口が痛くて食べにくいそうで。現地の人は、切ったパンの断面にニンニクとトマトをフレッシュのまま擦り込んで、その水分で柔らかくして食べているとか。
スペインオムレツや生ハムのサンドイッチなど、スペインの食文化がギュッと詰まっています。
トップの画像は、ギリシャのベーカリーです。
トルコに近いこともあるのでしょうか。パンの種類や甘いお菓子に共通点がかなりありました。
パンを食べて、その土地の文化を知る。
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