二つ名
同じ時間によく会う、見た目が特徴的な人。
心の中で勝手にあだ名を付けたりしませんか?
私は、します。
旦那さんが「朝、たまに会うんだけど、すごい猫背で全身黒ずくめで、顔色が悪くて目つきが鋭い、闇のオーラをまとった人がいるんだけど、心の中で『暗黒マン』って呼んでる」と、言いました。
暗黒マン!!
もうその響きからして、厨二のカホリがムンムンしてたまりません。
興味深いので、旦那さんに暗黒マン情報を「もっと聞きたい!」とおねだりしました。
暗黒マンは、朝、旦那さんが会社に出勤する時に歩いていると、こちらに向かって、猛烈な禍々しい空気を背負って歩いてくるそうです。
「どこで働いてるんだろう?っていうか、暗黒マンの職業ってなんだろう?」と旦那さんが言うので「殺し屋か、悪の組織の人じゃないの?」と私が答えると「そうか」と納得していました。
旦那さんからたまに「今朝、暗黒マンに会ったよ。今日も暗黒オーラがすごかった!」などとLINEが来ると、うらやましくてたまりません。
私も暗黒マンに会いたい!
そう思っているとチャンスが訪れました。
私も旦那さんの会社近くでしばらく仕事をする事になったのです。
ある朝、私が職場に向かって歩いていると、前方から闇の気配を感じました。
・・・ああっ!この人だ!
旦那さんからの情報だけで暗黒マンがわかったのです。
確かに「暗黒マン」と呼ぶにふさわしくて、うれしさとドキドキで笑い出しそうなのをグッと堪えました。
それから何度か暗黒マンに朝、遭遇しましたが、最初、肩くらいのロン毛だったのを少しすっきりしたり、猫背が改善したりして、だんだん暗黒オーラが弱まってきてしまったので、ちょっとがっかりしました。
もしかするとあまりにも見た目が「殺し屋か闇の組織の人間」というのがバレバレすぎるので、組織の上の人から「髪を切れ!」「猫背を直せ!」「目つきが悪い!」と注意されたのかも。
あ、それ、普通の会社では、割と普通の身だしなみ?
昔、服の趣味が迷走してた頃「和柄ブーム」の時には、下駄で会社に行っていたので、陰で「ゲタ子」とか呼ばれていたかも知れません。
あだ名なんて、そんなもんですよね。