🎮ゲーミフィケーションが教育とマッチ仕切れない理由

今日はこれまで書いたことがない教育ジャンルの話を書きます。
clubhouseの教育系のルームにゲストモデレーターとして招いて頂き、話すことが多く、一度noteにまとめておこうかなと思ったので書くことにしました。

どうして教育をテーマとしたルームに、教職でもない人間が参加しているかというと、結構な頻度でそういったルームで「ゲーミフィケーション」を話題にしていて、教育×ゲームというテーマは実のところ私自身が実体験的に見たり聞いたりしたのでも20年以上前からあるもので、今のところ少なくとも日本ではビジネス的に大成功したものは見たことがありません。

見たことはないのですが、ある一定周期毎にどういうわけかHotになるのですが、消えてなくなっていくのを繰り返しています。

ゲームはゲームであるから楽しいですし、そもそも主体的に自己のペースで取り組むことができるから良いのですが、教育となると年次ごとに到達目標があり、個人の理解度とは関係なく単元は進まざるを得ないというのが公教育です。
これは先生というリソースの問題や、年次毎の教科目標などがあること、一律公平な教育提供であることなどなど、良い悪いではなく複合的な要因の結果です。

この仕組みの上にいくらゲーム的なものを持ってきてもゲーミフィケーション協会が設定している以下の項目のうち達成しえないものがある以上、うまくはいかないのです。

①能動的な参加
➁達成可能な目標設定(適切な目標設定)
　フロー状態の最大化
　目標とスキルの絶妙なバランシング
③即時FB設計
④賞賛演出(何が褒められているのかわかること+演出)
⑤成長の可視化(例えばレベルがわかること、スコアが出ること)
⑥独自性演出(プレイヤー自身の行為行動にオリジナリティーを感じさせる)

初期段階では①は達成可能ではあるのですが、実施していく過程で➁が実現できなくなるのです。
そして③④⑤⑥はタブレットやPCが生徒児童に配布され、IT化が進めばクリアできますが、現時点ではリソースの問題で難しいのです。

部分的に導入し、少しでも主体的に児童生徒が学習へ取り組もうとしやすくすることや、継続して学習することを促進することは可能ですが、仕組みそのものが改められないとすべての要件を満たすことは非常に難しいのです。

教育×ゲームというのはそもそも成立しないと考えていますが、教育×ゲーミフィケーションということであれば、成立します。
ゲームはどこまでいってもゲームで、ゲームたらしめている要件に対して追加や削除をした時点でゲームではなくなってしまうのです。
ゲームとは何か？ということについては、いずれ書きますがゲームであるが勉強にもなるというのがせいぜいです。

例えば「三国志」とか「信長の野望」というゲームをプレイしていて、中国三国時代の武将や智将、君主、県名、国家名、歴史的な戦いを学んでいたとか、同じく戦国武将の名前や大名や地名、官職などを覚えていたといったことや「桃太郎電鉄」をプレイしていて、日本の地名、都市など地理的なことや地域の特産品について覚えていたというような形で「勉強しよう!」と思って取り組んだのではなく、楽しいゲームをプレイしていたら副次効果として勉強にもなっていたというのが現実です。

詳しくは書きませんが、上記のゲームでは、リソースマネジメントなども学べたりすると思います。

ゲームは遊びです。
遊びだから能動的に取り組めますし、遊びだから楽しめるように作られています。
遊びのような勉強というのは、すでにゲーム(=遊び)ではないということをご理解いただけるのではないかと思います。

うちの子供が使っていたので見たのですが、すでに進研ゼミなどでもゲーム的な要素、ゲーミフィケーションはタブレット学習に取り込まれていますし、一定のプラス効果が出ていると感じました。
身近にもゲーム的な要素というのは様々な場面に入り込んでいるので、少し気にしながら日常生活を送ると気づかれると思います^^

ということで、今回は終わりたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。