順番は自然にやってこないと、大人になって知る。
私の父方の祖父母は両方とも亡くなっている。
二人とも90過ぎまで生きたので、大往生だろう。お葬式の時も悲しみのムードというよりは、皆長生きしたねという印象だった。
おばあちゃんが9年前に、おじいちゃんが去年亡くなった。
おばあちゃんの時は「まだおじいちゃんがいる」と思ったけど、おじいちゃんが亡くなった時はかなり落ち込んだし、精神的に不安定になりいろんな予定をキャンセルした。
“順番”が順調に行けば、次は両親にお迎えが来て、次は私たち兄弟だ。その次は…?
もっと必死にならなければいけないのだろうけど、友人に恵まれて全く寂しくない。しんどい思いをして婚活するより、今の楽しさに流されてしまっている。後で後悔するのだろうか。
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おじいちゃんは先の大戦で、中国出兵に参加したが足を撃たれたので日本に帰って来れたらしい。日常生活に支障はないが、たしかに少しだけ足を引きずって歩いていた。
おばあちゃんが亡くなってから知ったのだが、おばあちゃんは最初の夫を大戦で亡くし、戦後私たちのおじいちゃんを婿養子に迎えたらしい。もちろん当時の結婚はお見合いだ。
大戦がなかったら私たち孫は生まれていないのである。不思議だ。
二人は全然戦争について語らなかったし、同居しない孫たちとの会話もあまりスムーズにいかなくて噛み合わないことが多かった。
普段離れた孫たちに対して何を思っていたのだろう。亡くなった今は何も聞けないけれど。
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おじいちゃん、おばあちゃん。今日も私は京都で不器用に生きています。そちらに行くのはしばらく先の予定ですが、家族が増えたらいいなぁと思ってます。
ものに溢れた現代だけど、やっぱり色々と問題は起こって気が滅入るときもあります。頑張って生きるから、そちらもどうかお元気で。
サポートいただけましたら、勉強会や本の購入にあてたいと思います。よろしくお願いします。