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キャリアセンターはどう使うべきなのか

はじめに



キャリアセンターに関する質問をしたところ、4割の学生が利用せず、3割の学生が利用したが役に立たなかったという回答をした。

Twitterにいる方は、そもそも情報感度が高いので動きまくる過程でキャリアセンターが目に入っていないだけかもしれない。キャリアセンターを利用する学生が全くいない訳ではないし、そこで得た事がきっかけで納得できる就職活動が出来たかもしれない。

しかし、周りではキャリアセンターのおかげで何とかなったという声を聞くことはやはり無い。

Twitterのキャリアセンター界隈の人は口々にこう言う。

「キャリアセンターには企業の情報がちゃんと入ってくるし、プロが在籍してるから添削や面接練習は頼って欲しい」

一方、キャリアセンターを利用した経験のある就活垢の学生はこう口にする。

「キャリアセンターの方のアドバイスは抽象的だし、的外れな返答をされる事が多い。いざという時には休館日だったりする。」

Twitterにいるキャリアセンター界隈の人々はやる気がある人たちの集まりで、嘘は言っていない事は確かだ。一方で、就活垢の学生たちも事実を述べている。

なぜ、ギャップが起こるのだろうか?


理由


2つある。

1つ目に、場所によってキャリアセンターのやる気は違うことだ。

2つ目に、キャリアセンターの使い道はマスの学生が期待するものと若干の違いがあることだ。

1つ目は言うまでもなく、大学の職員の全てがやる気に溢れている訳ではないし、大企業や外資に就職してそこで人事経験を積んだ上で大学に転職した人が大勢いるという訳でもないから当たり前の事だ。

最初は学生支援にやる気が満ち溢れていたとしても、学生もまあ適当な対応をする人が多いので次第になあなあになってしまったなども良くある事だろう。

2つ目に関しては、1つ目に関連する事だが、キャリアセンターはあくまで就職が上手くいかなかったり、キャリアに悩んでいる学生が使うものであるという事だ。

そして就職が上手くいかないのレベルは、1次面接から全落ちであったり、ほとんどの学生が内定を取った後もNNTの学生であったり、かなり思っているよりも下のレベルだ。

また、キャリアへの悩みというのは、複数内定がある中でどこにすればいいかというものだ。内定を取っていない学生が一丁前にキャリアについて悩んだ所で、そもそも選択肢が無いのだからキャリアセンターとしてはどうしようもない。

ちなみにキャリアセンターは国から依頼されて進路調査のアンケートを取る必要がある。ポジティブな理由、例えば院進や起業、スポーツ選手などであれば普通の就職で無くとも応援してくれるだろう。だが、ニートになる事までをキャリア選択に含めるなんて事は彼らの選択肢には無いのである。

ニートにはなりたくない、就職活動が上手くいってないけどそれでも頑張りたい、そんな人のためにキャリアセンターは存在しているのである。


どう使うべきか?


就職活動序盤、就職関連の書籍、OB訪問、4年夏以降のNNT脱却などの用途に使うべきだろう。

序盤は意外と当たり前のコミュニケーションが出来ていなかったり、就職活動の全体像が見えない事がある。とりあえず選考を受けるのが一番良いと思うが、最近は繊細な人も増えているのでいきなり当たって砕ける事が出来ないという事もあるだろう。そこで、まずは身近な所から場慣れするというのは有効な方法だと思われる。

書籍やOB訪問に関しては、その場に本が置いてあったり、OBをまとめた冊子があるので、それを利用するだけだ。


一番の問題が、4年夏以降にNNTの人がキャリアセンターに頼る確率があまりにも少なすぎる事である。

例えば家庭の事情で親の介護をしていたとか、持病を抱えていたとか、障害を持っているとか、そういう理由でNNTの人は、正直無条件で救われてもいいかなと思う。(まあ現実にそんな気前のいい話は無いが)

ただ、本当にやる気が無くて人と関わるのがめんどくさくて社会に馴染めなくてNNTの人はキャリアセンターに素直に頼るべきだ。

ネタか何か分からないが、本選考解禁時に「○○卒NNT」を既に名乗っている人がいる。その時期でNNTなのは、多少気休めでいうとそこまで気にしなくてもいい。

しかし、4年夏以降はどう考えても気にするべきだ。就職活動がなんとなく気持ち悪いとか、嘘をつきたく無いとか、そういう綺麗事が通じない状況に陥っているのに、何故か我流で進もうとする。ハローワークには行けるのに、同じ学校の人に見られるかもしれないからとキャリアセンターに足を運ばないのは勿体ない。

その頃にはちょうどキャリアセンターに、内定を辞退された中堅どころのまあまあな企業から良い学生がいないか打診があったりする。

そこで素直にキャリアセンターの人と仲良くなっておけば、そのまま選考を受ける事ができるし、そういう学生は辞退しにくいのでよほど人間的にまずい点やコミュニケーション点に致命的な点が無ければするりと内定を取ってしまう。

それが出来る人はそもそも高確率でもっと前に内定を貰っている可能性が高いが...

キャリアセンターも就職先が決まっていない人に電話をかける事は出来ても、本人が来ない限りはどうしようもない。

また、学生側もキャリアセンターで対応があまり良くない人がいたら他の人に相談できないか、時間帯を変えたり、「○○に詳しい人はいませんか?」と少し聞き方を変えて探してみるのも手だ。

出来る方法を全部試して、色々な人に当たって、それでもダメなら大学のキャリアセンターはどうしようもないという事で諦めても良い。問題なのは出来る事を恥ずかしがってやらない事だ。

時間軸を見ると、それぞれの時期でやるべき事の優先順位は異なってくる。大企業に入りたい人は本選考前に就活支援垢の人に無料で添削してもらったり、Twitterで壁打ち相手を探した方がいいだろう。

しかし、それでもダメだった時のプランBとして、夏以降になったら、キャリアセンターを使う。

そういう風に時と場合に分けて、何に頼るか考えて行動するべきなのだ。

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