ビジネスは誰かの目的を支えて一緒につくる関係
何かの記事で読んだ話です。
アメリカで一大ブームとなったゴールドラッシュの時代のこと。カリフォルニアで金が採掘されたことをきっかけに、アメリカ国内や世界中から、あらゆる職業の人が一攫千金を夢見てカリフォルニアに集まってきたそうです。
たくさんの人が大金を得ようと金を必死に探したのですが、ゴールドラッシュが終わった時に、金を探していた人の中で大金を手にした人は、ほとんどいなかったという逸話があります。
この時代に儲かったのは、金の採掘者を支えるために作業着のジーンズを発明したリーバイ・ストラウスや、採掘者の憩いの場を提供したバーや飲食店を経営した「サポーター」と言われる人達だったという記事でした。
なるほど。と思ったので、ぼんやり記憶に残っていたのですが、現代でも仕事やビジネスの参考になりそうな話です。
あらゆる情報や広告に触れまくって感覚が研ぎ澄まされている生活者は、お金を儲けたいという想いのビジネスや企業を、敏感に察知するスキルが知らずしらずに身についていますよね。
敏感に察知するスキルが高まっているから、ちょっとした行動や言葉の端々で感じ取り、少しでもお金儲け臭を感じ取ると支持されないようになっていく。
何かの目的を果たそうとする人を支えて手伝うことが、ビジネスの本質だとみんなが気づいているんだと思います。
特に最近は企業の存在意義とかパーパスという言葉も増えています。「生活者や関係者の幸せをつくる」などのような表現されたりしますが、この「幸せをつくる」のニュアンスの中に“幸せを与える”という上下の関係を感じることもあります。
この上下の関係を感じさせることも、生活者は敏感に感じ取るので、「一緒に支えて、一緒につくる」という対等な関係であるということを、企業も腹の底から理解する。
理解するというか、「一緒に作りたい」と湧き出る想いを持つフラットな企業が、ゴールドラッシュ時代に繁栄した「サポーター」側になるんじゃないかなと思います。
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