博士がゆく 第34話「はじめての学会発表-スライド作成編②」
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それでは本編をどうぞ。
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(前回のつづきから)
学会に2ヶ月ほど前に提出した要旨のファイルを見つけ出して読み返す。
この要旨を書いた後に指導教員と相談してやることになった追加実験は見事なネガティブデータだった。2ヶ月でデータが出れば苦労しないという、科学からのメッセージだろう。
その事実を受け入れてスライド作成に挑む博士は、要旨から得た情報をもとにスライドを作り直していく。最初にデータをすべて貼り付けたので、ここからは不必要な情報を除いていく作業だ。
「最後に出したネガティブデータも一応最後に残しておくか…こんなものかな」
ひと段落して背筋を伸ばすと「チュー」という不思議な音に気がついた。
音の出所に注目すると、細胞くんがコーヒーをストローで飲んでいる。
「コーヒーなんて細胞質内に直接取り込んで大丈夫なのか?」
単純に思いついた疑問をそのまま口にした。明らかに細胞内液が黒色に染まっている。ドラクエに出てくるスライムの色違いみたいだ。ストローからくち(?)を離した細胞くんがしゃべりだす。
「少しならね。それにたまにはイメチェンしたいじゃないか」
博士はそう言われて、以前他の研究室の学生のところにも細胞くんは顔を出していると言っていたことを思い出す。女の子だって言っていたな。細胞にも身だしなみというものがあるのだろうか?
「そんなことよりそのストローどこで見つけたんだよ。さっき探したけど全然見つからなかったんだぞ」
「これが最後の1本だったからね」
これで博士が氷に苦戦しながらアイスコーヒーを飲まなければいけなかった理由に説明がついた。コイツのせいだったんだな。
「それで、今日はどうしたんだ?学会発表まで1ヶ月をきったからまた研究室の見回りか?」
「そんなところだね。ちょっと早いけれど、1ヶ月前くらいからスライド作成をはじめる学生もいるからね」
「ちょうどオレもスライド作成を始めたところだ。ちょっと見てくれないか?」
「もちろんさ」
(つづく)
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