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22歳の詩人アマンダ・ゴーマンを輝かせたPantone2021の幸運の黄色

1月20日に行われた米国大統領就任式。
そこに招かれ、詩の朗読を行なったのが、アマンダ・ゴーマン。22歳の若き希望の星のような詩人だ。

ロサンゼルス出身で、ハーバード大学在学中から詩人や活動家としてアメリカ社会の分断に関する懸念を訴えてきた。

2017年、全国青年桂冠詩人(National Youth Poet Laureate)の第1回受賞者に輝き、一躍有名になった。

そんな彼女が就任式の招待を受けたのは先月末。米国議会図書館での朗読会を見たDr. ジル・バイデンの推薦だったという。


アマンダが朗読したのは「The Hill We Climb(私たちがのぼる丘)」という詩だ。

アマンダ・ゴーマンが詩を朗読 大統領就任式

全文(英)

全文和訳

この日、彼女が着ていたのはPradaの黄色い丈長コート。その下はドレスでは無く、真っ白のシャツにダークカラーのパンツを着用しているところに、若々しさの華、知性と清潔感を感じる。ヘッドアクセサリーとマスクは揃いの鮮やかな赤だ。

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Instagram/Amanda Gorman

この印象的なロングコートはPrada。彼女がPradaを選んだ理由は、そのデザイナーの知性とフェミニストな立場に憧れているためだという。そして、黄色を選んだ理由は、アマンダが黄色を着て詩を朗読しているビデオをDr. ジル・バイデンが見て、彼女を就任式の私の朗読に推薦したからなのだとか。

彩度の高い黄にそれをより一層印象的にするアクセントとして赤が効いており、彼女の利発そうな表情と、艶やかな肌、美しいスキントーンを際立たせていて、素晴らしいチョイスだ。

実は彼女は言語障害を抱えている。その彼女が多くの人々の前で話すということは、ある種の恐怖だろう。それをやってのける努力とは、もはや我々の想像を遥かに超えている。

そんな彼女にとって、Jill Bidenが自身を選んでくれた朗読をした時に、自分が着ていた黄色は、勇気と自信をくれる幸運の色になったことだろう。

色彩心理としても、黄色は有彩色の中で一番明るく、光や太陽のイメージを連想させる。見ているだけで心を弾ませて楽しい気分にさせる効果があるのだ。また、コミュニケーションを円滑にし、知性を刺激して行動を活性化する。特に五感のなかで聴覚との関係が深く、明るい声やよく通る音のイメージと連動すると言われる。

まさに大統領就任式での詩の朗読という大役を担った彼女の存在感を鮮烈に引き立て、詩に表情をつける動きの一つ一つを一層感動的に盛り立て、バックアップする色だったわけだ。

奇しくもPantone2021の色の一つがこの明るい「日の光」のような黄色。 彼女の詩の中に出てくる「光」を連想させる。

2017年、アマンダはニューヨーク・タイムズに「これは遠い、遠い、とても遠い目標ですが、2036年、私はアメリカの大統領に立候補する」と語ったそうだ。

この光のような黄色を着た彼女が大統領宣誓をする日が来るのかもしれない。そう考えられるだけで、アメリカの新しい日が始まったことを実感できている。


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