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【過去記事】「話下手な人の方が饒舌な人よりも親友を作りやすい」: 『日経xwoman Terrace』寄稿
※本記事は『日経xwoman Terrace』2021.05.30 に寄稿した記事の転載です。
原文リンク
「話下手な人の方が饒舌な人よりも親友を作りやすい」
”「自信がない人」が、いいリーダーになれる”
これを見てすぐに思い出したのが、「話下手な人の方が良い人間関係を築いている」という実験。
話下手な人の方が、饒舌な人よりも親友を作りやすい。
その理由は、饒舌な人は、広く浅い話になってしまう一方、話下手な人は限定した相手と本質的な会話をする割合が、話上手な人よりも2倍。
従って、幸福度が高いのは、話下手な人だという実験結果がある。
しかも、男性の場合、口下手な人の方が素敵な女性にモテるとか(笑)
話が上手な人を羨む傾向が高く、「伝わる話し方」などのタイトルで元アナウンサーの方がレクチャーを行い、人が多く集っているケースを多く目にするが、それって本質的解決にもならず、本当のあなたを知り話したいと思う人との接点を更に遠のけていることであると気付いて欲しい。
実は一般に思われている「上手な話し方」とは、相手とわかり合うコミュニケーションとは違う。
「上手な話し方」とはツールだ。しかし、そのツールは人が扱う。
こんな言葉もあるではないか「馬鹿とハサミは使いよう」、全ては使う本人次第。
そして、最新鋭の武器を持ったとしても、使えなければただの粗大ゴミ。
冒頭でも書いたが、話が下手でも、相手に一生懸命わかってもらおうと本質的な話をすること。
そして、もっと大事なのは、自分が喋るよりも相手の話を聞くことだ。
人は自分の話を聞いてくれた人に好意を持つというデータも出ている。相手の話を聞く人は、3割多く「またこの人に会いたい」と思われるとのこと。
雄弁・多弁な人が素晴らしいわけではない。
その目的が、相手とよりよくわかり合うということなのであれば。
だから、「伝わる話し方」という切り口があるのだとしたら、最も大事なことは「相手の話を聞くこと」そして、最近よく思うこと「人の話を取らない(自分の話にすり替えない)こと」
よく考えれば、幼稚園くらいの時に両親から教えられたことではないか。
立派な大人になってこんなことを書いているとは・・・やはり当たり前のことこそ難しいのかもしれない。