#11 遺伝子情報の活用で、ヘルスケア事業者が解決できる課題
こんにちは、株式会社グリスタの斎藤です。
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遺伝子検査キットは、長年にわたりネット通販や店舗でDTC販売されてきました。
このように検査キットを直接エンドユーザーに販売するビジネスのことを「DTC遺伝子検査ビジネス」と呼び、そこで販売されている検査キットを「DTC遺伝子キット」と呼んだりします。
そこでは、次のような訴求で販売され続けてきました。
「おススメのダイエットやトレーニング方法が分かる」
「何を食べれば良いか分かる」
「才能が分かる」
「向き不向きが分かる」
「性格や感性が分かる」
そのため、このような事が分かる、調べられるのが遺伝子検査だと思っている方が非常に多いようです。
以前も触れましたが、医師会などではこういった訴求に対し警鐘がならし続けられており、経産省のHPでも「ほとんどが科学的根拠の有用性に乏しい」と記載されています。
【参考】https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/dtc/index.html
その一方で、先行しているがん治療などの医療分野では、遺伝子検査を用いた個別化医療が進展しています。またそれは治療のみならず、予防・ヘルスケアとしてより身近な健康促進や健康管理などへ広がりを見せつつあり、「個別化ヘルスケア」や「パーソナライズドヘルスケア」と呼ばれたりすることもあります。
何も知らない人から見たら「同じような遺伝子検査なのに、一方は警鐘がならされ、もう一方は広がりを見せつつある・・・?」と混乱されることでしょう。
この2点には、明確に大きな違いが存在します。
DTC遺伝子検査はそのビジネス特性上、エンドユーザーに分かりやすく「●●の方法が分かる」といった表現になりやすく、そのため経産省で指摘されているような科学的根拠の欠如が起きやすいという背景があります。
(面白おかしく、素人でも分かりやすい表現、興味深い表現の方が売れるため)
個別化ヘルスケアは、情報を「利活用」することが非常に重要なポイントになります。
誰がどのように利活用するのでしょうか?
医師や栄養士など、専門知識を有する方が情報を参考(=利活用)にし、個別化・最適化されたヘルスケアが実現しています。
専門指導の際に必ず事前に行われる「問診」の一部に入ってくるようなイメージです。
その中に遺伝子検査の結果が含まれることで、今までは知ることの出来なかった個人の「体質情報」を参考に指導方針を検討することが出来るようになってきています。
例えば「疲れやすい」という悩みを抱えた方に対し、管理栄養士の方が栄養指導しようと問診したとします。
今までであれば、現在の食生活、体組成情報、運動習慣などから、主にバランスが取れていない栄養素を問診により把握し、摂取するように指導していたと思います。それ自体は専門性が必要で、にわかな知識ではしっかりとした栄養指導を行うことは出来ません。
この問診の中に遺伝子検査の結果が含まれた場合、従来の問診では把握することが出来なかった「疲れやすさに影響を及ぼす可能性がある体質傾向」を知ることが出来るようになります。
例えば炎症性サイトカインに対する体質情報や、インスリン感受性に関わる体質がその一例です。これらは遺伝子検査で知ることが出来ますが、炎症性サイトカインについて知識が無ければこの情報を利活用することが出来ません。
逆を言えば、これらの知識を有する人にとっては非常に参考になる個人の体質情報になるのです。
そのため、今までよりも「個体差」を把握したうえで指導にあたることが出来るようになり、「結果(成果)には個人差があります」と謳っていた部分=乖離していた部分が今までより小さくすることが可能になってきたということです。
(遺伝子の研究はかなり進展してきていますが、まだまだ完璧ではないので「乖離が小さくなってきている」という表現に留まります)
トレーニングや食、ケアなどに関するヘルスケアサービスでは必ずと言って良いほど見かける「個人差があります」という言葉を無くすことはまだ叶いません。
しかし少しでも多くのヘルスケア指導・サービスで、個別化・最適化が進むように当社でも精進していきたいと思います。
本日は以上です!
最後までお読み頂きありがとうございました。
株式会社グリスタは、日本唯一の遺伝子情報を活用した業務用個別化ヘルスケアサービス「IDENSIL(イデンシル)」を960社以上のヘルスケア事業者様(パーソナルジム、スポーツドクター・トレーナー・指導者、管理栄養士、エステなど)に提供しています。
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