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【団体紹介編 #2】活動理念など、「深い」話
「ずぼらのメガネ」に関心を持ってくださりありがとうございます。
代表のRie(東京大学教育学部4年)と申します。
こちらの記事では、「団体についてもっと知りたい!」という方向けに、より詳しく弊団体を紹介していきます。
ごあいさつ&立ち上げのお話
立ち上げのきっかけ
団体を立ち上げたきっかけは、代表である私自身が「ずぼら」に苦しんだことです。
自分は、幼少期よりなかなか「普通」の暮らしが難しい状況にいました。部屋が汚い、プリントはぐちゃぐちゃ、書類は出し忘れる……周りからどう叱られてもどうしても改善することができず、「自分は怠け者なのだ」という思い込みを強めていきました。
大学入学後に検査でADHDであることが判明し、私は発達障害の勉強をするようになるのですが……
幼少期の経験と発達障害についての学習の重ね合わせから、
「もしかして、全てのずぼらは『怠けているから』生じるものではないのでは?
発達障害の分野でよく言われるように、これも『環境と特性の不一致』と言えるのでは?」
という着想を得ます。
そこで、
「ずぼらさんが楽になる環境を研究し、一つの生活スタイルとして確立したい」
と考えるに至り、この団体を立ち上げる運びとなりました。
立ち上げから早4年が経過しました。
さまざまな人の助けを借りつつ、徐々に団体内でのデータの蓄積も進んでおります。またその内容を、文化祭や記事、SNSなどを通じて多くの方に届けることができるようになっています。
2022年からは対面の文化祭が再開し、多くの方に私たちの団体の存在をお届けすることができました。過去には団体内外を問わず、メディアや文化祭のイチオシ企画などにも取り上げていただきました。大変嬉しく思っております。
展示をきっかけとした素敵な議論が巻き起こっている瞬間を、目にすることもたくさん増えてきました。
「ずぼらについて研究している団体がある」ということそのもので気持ちが軽くなった人、「ずぼらも『怠け』ではなく一つの悩みなのね」と知ってくださった方も多くいらっしゃいました。
リピーターの方も増えてきました。「また来たい」と思ってもらえる展示にできていることが、本当に嬉しいです。
まだまだ発展途上の団体ではございますが、多くの方のお役に立てているなら、こんなに幸せなことはございません。今後も精進していきます。
私たちの課題意識とゴール
現状の課題について
みなさんは、「ずぼら」というと、どのようなことを思い浮かべますか。
部屋が汚いとか、待ち合わせに遅れるとか、締切を守らないとか、そういう印象が強いでしょうか。
正直なところ、これらの事象に対しては、現時点では「努力不足」「怠けている」そう感じる人は少なくないと考えます。かくいう私自身も、自分に対してそう思うこともたくさんあります。
一方で、私はこれらの事象に対し、「ADHD」「抑うつ症状」という診断をもらい、障害として認定され、薬を飲んで治療するという選択肢も生まれてきました。
「ずぼら」に対しては、この2つが一般的のように感じます。つまり、
①各個人で努力をする
②疾患や障害と診断され、投薬治療やカウンセリングなどを受ける
の、どちらかの選択肢がメインであるように思います。
しかし、選択肢がこれしかないことは、個人的にはいささか極端なことのように感じています。事象の重さがあるラインを超えたと他者に認定されれば「治療」の道が用意されるが、それまでは「努力不足」とされてしまう。
そもそも、「診断」「治療」することは最適解なのでしょうか。私はその他の症状もあったため、投薬治療に挑戦しましたが、どの薬も体に合わず、結局は治療を受けないという選択肢に至りました。
これらに対して、もっと違う角度でアプローチできる解決策が欲しい。そこで鍵になると考えたのが、「環境の整備」でした。
仰々しいことをしなくても、環境を整えることで、本人に無理を強いることがないまま社会とうまく折り合いがついていけば、それで良いのではないかと思うのです。
より正しくは、「仰々しいことをしなくてもするりとずぼらが生きられる社会のために、環境の整備が必要と考えた」とも言えるかもしれません。
団体のゴール・理想像
そこで、弊団体は、
①ずぼらさんの生きやすいライフスタイルの構築方法を確立すること
②誰でも選択肢の一つとして自由にそのライフスタイルを選べること
の2つをゴールとして掲げています。
この①②を達成している最大の例が「メガネ」です。
障害支援の成功例として、メガネが挙げられることが多いことはご存じでしょうか?
目の悪い方はメガネをなくしてしまったときのことを思い出せばピンとくるかもしれませんが、メガネがないと視力によっては街の看板や標識すら見えません。メガネがなければ、社会生活に多大な支障が出ていたでしょう。
でも、メガネをかけさえすれば街を自由に歩くことができます。また、メガネをかけることに資格や診断は必要ありません。
これと同じことを「ずぼら」でも達成したい、と考えているのが弊団体です。
まずは「メガネ=ずぼらさんが生きやすくなるライフスタイル」を生み出すこと。
そして、「誰でも」「気軽に」そのライフスタイルを選べるようにすること。
そのためには、「ライフスタイルの研究」と「ライフスタイル導入までの道筋の整備、ハードル下げ」が必要です。
そこで、このような活動を行うに至りました。
現時点での活動内容
この目標を達成するべく、
現在、私たちは、大きく分けて3つ+αの活動に取り組んでいます。
①「ずぼらさんの生きやすい環境」についての当事者研究
②文化祭への出展
③各種発展的な活動(広報活動・研究活動・商品開発)
+α 研究内容の論文化、ビジネス化など
①「ずぼらさんの生きやすい環境」についての当事者研究
これは残りの活動を支える根幹となる活動です。
基本的には以下の流れで実施しています。
・団体メンバーを中心に、協力してくれる「ずぼらさん」と「悩みごとの洗い出し→意見交換」を繰り返し、日々の悩みの根幹を見つける
・いくつかのメソッドに沿って解決策をひたすら書き出し、紹介し合う
・解決策を実際に普段の生活で試して検証し、データを集積
最近では「ずぼらさん」がある程度タイプ分けできることも判明してきており、
これまで通りのデータ集積に加え、タイプ分けと結びつけた分類も進めていこうとしています。
②文化祭等への出展
これは、①を発信するための一形態として実施しています。
当団体では、大学生活や社会人生活を機に一人暮らしを始めたときが、特に「ずぼらさん」がつまずきやすいタイミングだと捉えています。
文化祭の主な来場者は中学生〜大学生くらいの層であり、また親御さんもいらっしゃることが多いことを踏まえると、文化祭は新しく生活を始める人に情報が届きやすいイベントとなります。
また、文化祭では、総合的な体験展示を行うことも意識しています。
それは私自身を含めた多くの団体メンバーが「生活を改善するための情報を細々と集めて、それらを組み合わせて実施する」という一連の流れを負担に感じたことに由来しています。
たとえば良い収納術があったとしても、それをどのように導入していけばいいのか、イメージが湧かないことには生活を変えることは難しいでしょう。
当団体では「総合的なライフスタイルの在り方」を「体験しやすい形態」で展示することによって、自分に合った生活を構築する一歩が踏み出しやすくなるようにしています。
そして、オンライン上でも情報をお届けしています。
③とも関係しますが、現在当団体ではX/Instagram/YouTubeなどを活用し、ずぼらさんにオンラインで情報を届ける仕組みを作っています。
コロナ禍の状況が逆に功を奏して、さまざまな媒体で弊団体の知見を届けられるようになりました。
③各種発展的な活動(広報活動・研究活動・商品開発)
また、発展的な活動として、班活動も実施しています。
(実はこれ、2023年当時のメンバーたちの自発的な発案から誕生したものです!とても嬉しいです。)
大まかに書くと、
▷知名度up班:各種SNSでの広報活動や、ユーザーとの交流活動
▷研究班:団体内での研究会の開催&考察+班内有志で学会発表など
▷ものづくり班:団体内のアイデアを製品の形にしていく活動
(+執行部:団体の運営の基盤を作る活動)
という形で活動を行なっています。
団体メンバーはそれぞれ希望の班を選んで、活動に参加します。
班ごとに活動の形はさまざまですが、
班活動を導入したことにより、メンバーがそれぞれ自分の関心のある領域に深く取り組むことができるようになったと感じています。
団体としても活動の幅が広がり、代表として、非常に嬉しく思っております。
+α 研究内容の論文化や、研究内容を活かした商品開発などの検討
こちらは現在、まさに拡大に取り組んでいる部門になります。
狙いとしては、弊団体に蓄積されている「ずぼら」に関するデータを、アカデミア/ビジネスの両面で活かすことができないかというものです。
論文化については、蓄積データの論文化を進めて行くことで、先行研究や類似の研究に触れてアイデアを得たり、弊団体の研究手法を先鋭化させていく、ひいてはデータをより信頼できるものにしていくことに繋がると考えています。
実際に2024年5月には、公認心理師の会の一般演題部門にて私たちの研究の成果を発表いたしました。また、2024年10月のコミュニティ心理学会での発表も目指しています。
ビジネス化については、現在まさに取り組んでいるところです。
詳しくは以下から↓
論文化やビジネス化を見据えているもう一つの大きな理由としては、「後に続く団体を増やしたい」というものがあります。
学術のフィールドでは、類似の研究が現在あまり見られておらず、とりわけ「ずぼら」というものを対象にして当事者研究のスタイルをとっている研究は、前例を見たことがありません。
しかし、ずぼらについての多角的な研究が展開されればされるほど、環境整備もしやすくなります。学問分野として「ずぼら」を盛り上げていくことが、私たちの目指す社会に近づく大きな一歩になると考えます。
同様なことがビジネス化についても言えます。メガネがあれだけ広がったのは、メガネが「売れる」からだと私は考えています。いろいろな色や形のメガネ、ブルーライトカットメガネ、はてはコンタクトやカラーコンタクトまで、目にまつわる商品は一大市場として成立しています。
同様に、「ずぼら」をある程度の大きさの市場として成り立たせることができれば、ライフスタイル構築の自由度が広がっていくでしょう。
現時点でもある側面では発展している市場でもありますが(料理など)、もっと広い分野でビジネスモデルを確立することができれば、これも私たちの目指す社会に近づくことになると考えています。
さらには、「ずぼら」に関するビジネスが成功することは、
「ずぼら」の雇用を拡大させることに直結すると考えています。
一人でも多くのずぼらさんに、働きやすい環境を提供したい。
そのためには「ずぼら」のビジネスを盛り立てるのが一番だと思います。
なぜなら「ずぼら」ビジネスは、ずぼらさんなしでは作れないためです。「ずぼら」ビジネスが成立すれば、それだけ確実に「ずぼらさん」を雇用する需要があるということです。
まとめ
まとめますと、
私たち「ずぼらのメガネ」は、現在こんな感じで活動しています↓
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・目標:「ずぼらが生きやすい社会」を作ること!
→そのために「ずぼらが楽になる環境」を研究し、発表する!
・活動内容:
①「ずぼら」についての研究
→当事者研究や障害学、質的心理学などの学問体系を援用しながらも、「自分たちの日々の体験」を大事に、ボトムアップで「ずぼら」について研究しています!
②文化祭等への出展
→直近だと、11/22〜24開催予定の東大の文化祭「駒場祭」に参加します!
③各種発展的な活動(広報活動・研究活動・商品開発)
noteとTwitter(@glassforsloppys)で発信していくので、よければフォローしてください✨
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「なにこれ面白そう!興味ある!」という方…………
「自分もいろいろ話をしてみたい!」という方…………
各種SNS・お問い合わせ先
①Twitter & Instagram
ちょっとしたノウハウの発信、イベント紹介等を行っています!
片付けが苦手なずぼらさんの多くは「何からやろうかと考えてしまってできない」とおっしゃいます。
— ずぼらのメガネ (@glassforsloppys) February 6, 2023
①まずは音楽を爆音で流す(思考の抑制)
②ゴミをまとめる
③散らかった服をまとめる
この3つを必ず最初にやる癖をつけると、片付けが楽になります!✨#ずぼら #片付け #ライフハック
よければフォローしてください🙌
DMでの相談も受け付けています!
②イベント情報告知用オープンチャット
団体で開催する各種イベントの告知をします!
説明会や体験会も時折開催します。ぜひご登録を📝
③新歓用オープンチャット
新歓向けのオープンチャットです!
団体への加入を考えている方は、こちらまでご参加ください。
※すぐの対応が難しい場合もございます。ご了承ください。
④団体メールアドレス
メールアドレス:sloppysavestheworld.2020@gmail.com
お気軽にご連絡くださいね。お待ちしております✨
みなさまとお話できる日を、とっても楽しみにしています!