普通のシングルマザーがフェスを夢にする-音楽と共に歩んできた no.6《結婚・店のOPEN・子育て》
結婚
24歳で結婚した。
20歳くらいの時に
一緒に厨房で働いていた
音楽と旅が好きな人だった。
自己肯定感が低く、
「結婚しよう」と言ってくれる人なんて
一生現れるわけがないと思っていた。
「将来店をやりたい」
という夢があったので、
正直「結婚」すら頭になかった。
だが、同じように将来店をやりたいと
思っていたこと。
趣味が合ったことから、
2人で店をやろうと一緒になった。
店を開く
26歳の時、飲食店を開くことになった。
フランス郷土料理やイスラムの料理を
気軽に楽しめるワイン食堂。
奈良は観光地なのに、
夜店が締まるのが早い。
そんな場所で気軽に好きだったワインを
気兼ねなく飲める場所を作ろうとした。
ちょうど東日本大震災が起こった直後だ。
建築資材の不足の影響で、
オープンは予定より少し遅れた。
それから12年半の間、
子供を2人産み育て、
店のマダムとして働いた。
子育て
子育ては、自分の人生の中でも
大きな出来事だった。
震災で日本中が生き方を見つめ直す
風潮があった時期を過ごしたことや、
「子供を育てる」ことから
みえる世界が変わったことで、
価値観が少しづつ変わっていった。
「次の世代」を意識するようにもなった。
音楽の世界でも、
政治に足を踏み入れたり、
それを曲に反映させる人もいて
好きなアーティストが
どんな動向をみせるのかが気になって
SNSで追っていた。
それは自分の中で、
料理や買い物などに大きく影響していった。
人が豊かに生きるためには、
自分がどう行動して生きていけばいいのか。
ちっぽけな個人であっても、
やれることがあるのではないだろうか。
食に関しては子供に食べさせるものは
スーパーでも成分表示を確認して
できるだけ添加物の入っていない
食材を選び、
地場の食材を積極的に取り入れた。
自分が選択して購入したものが、
政治や会社、社会への投票となる
という概念がしっくりきて、
それを意識して生きてみた。
飲食店をやることだけに
止まらない感覚が生まれていった。
「私は、何をして、
どう生きていきたいんだろう。」
そんな感覚をさらに強く持ち始めたのは、
コロナ真っ最中のことだった。
ワクチン打つか打たないか。
原発に反対するのか、しないのか。
いろんな判断が迫られた。
コロナの影響で客足が減り、
以前からあった主人との店に対する
価値観のズレや温度差にもがき、
それを埋めることはできなかった。
「自分を最大限に生かせない
人生のまま終わらせたくない」
「私は何も自分でなしえていない」
こんなにも沸き立つような感情は、
20代前半からなかった。
何も考えていなかったわけではない。
ずっとどうしていくのが自分にとって
ベストなのかということは、
自問自答してきた。
ただ、一度決めた「飲食」という
レールからはみ出すことなく、
その中でどうあるべきなのか
悩み過ごしていた。
自分の敷いたレールでもがく中で、
私は再びレゲエと深く出会うことになる。
レゲエと再び向き合う
それは20年ほど前からずっと変わらず
ファンだったアーティストが
ライブ配信をしているのを
たまたま観たことから不意に始まった。
そう、あのSpinna B-ILLさんだ。
そこから再びレゲエを
たくさん聴くようになった。
聴いていない間に
随分知らないアーティストが生まれていた。
今まで理解しきれていなかった
レゲエシーンのことをたくさん知った。
レゲエには情熱が底知れず詰まっている。
日本と違う情勢、貧困。
ギャングが人を殺し合い、
穏やかに暮らせない人々。
ついては黒人奴隷の歴史。
リリックを読み、
心や社会に訴えかけるパワーを感じた。
あとがき
私は宗教的思想やどこかの政党を
強く支持することはしていません。
人の価値観や考え方に
影響を受けることや、
目に見えない力が働いているなって
思う時はあるし、
形には見えないけど「願う」
ときもある。
心動かされる時って、
なにかしら人の想いが
作用してるんじゃないかなと思ってます。
「信じる」ってすごいことだと
思いませんか?
自分を啓発するために、
色々読んだりしていますが
それは現段階の自分への納得みたいな
感じで、
信じるとはまたちがうような。
ただ家族や大切な人たちには、
幸せでいてほしいと願っている。
でも子供が生まれてから、
八百万の神には少し影響を受けている
ように思えます。
神様の話は長くなりそうなのでまた今度。
(といっても興味本位で
調べまくってるだけですが笑)
思い出した曲をひとつ。
EVISBEATSさんは元韻踏合組合のメンバー。
今はトラックメーカー、
ラッパーとして活動されています。
LIVE活動はかなり少ないながら、
絶大な支持を得ていますよね。
全然レゲエじゃなかった笑。