栃尾油揚げブーム
大きさバグってるものに心ときめく性質(たち)なのだ。
例えば初めてカピバラを見た時は興奮した。
ネズミなのにデカい。デカすぎる。
動きがもさーーーっとしている巨大ネズミの何とも言えない脱力感。
巨大ネズミが「たまらん……」という顔で湯に浸っているシュールすぎる絵面。
向こうには背中に鳥を乗せてほてほてと歩いてる巨大ネズミ。いったい何を思っているのか。
子カピバラがちょろちょろするのを微動だにせず見つめている親カピバラ。監禁された動物園でけなげに生きる巨大ネズミ・カピバラ家族に幸せあれ。
好きだ。カピバラが好きだ。
カピバラの生息地は南米アマゾン川流域辺りらしい。
子供時代水曜スペシャルに登場した原始猿人バーゴンや密林の王者ターザンに大興奮した世代としては、『暗黒の魔境アマゾンに実在!謎の巨大ネズミ・カピバラを追跡せよ!!』てな感じで川口浩がカピバラを発見したりしていたら狂喜乱舞したであろう。
水曜スペシャルは本当にすばらしい番組だった。
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さて、栃尾油揚げである。
栃尾油揚げを初めて近所のスーパーで見かけた時は目を疑った。
大きさ・厚みがバグってる。即買いだった。
栃尾油揚げ。
それは上杉謙信ゆかりの地である新潟県長岡市栃尾の名物ソウルフード。
地元の言葉であぶらげ、と読むのが正式のようだ。
栃尾観光協会のHPによれば、その起源は250年も前にさかのぼるとのことで、神社の参拝者のお土産として考案されたとする説がひとつ。
もうひとつは馬の仲買をする馬喰(ばくろう)たちが酒の肴としてあぶらげを食べたとする説。手づかみで豪快に食べた彼らの気質にあわせてあぶらげも大きくなっていったと言われている。
大きさ、厚みがバグってるのもさることながら、ふんわりした弾力性、しっかりした噛み応えが通常の油揚げとは全く違うのである。
今や栃尾油揚げは我が家の食卓に週1、2回の割合で登場する個人的大人気食材となっている。
我が家の定番メニューは「栃尾油揚げのあんかけ」。
冷蔵庫の中の食材を適当に切って炒め、昆布つゆをお好みの濃さにして加え、片栗粉でとろみをつけてあんを作る。
油揚げをトースターで3分ほど過熱し、外カリ中ふわ状態にしたものにあんをかければできあがり。
はたまた、酒を飲みたいけど、なんか酒の肴ないかな~などどいうときも栃尾油揚げが大活躍だ。
トースターで加熱した後オーソドックスに鰹節とねぎを乗せてしょうゆをかけるのも捨てがたいし、お好みの厚さに切ってチーズをのせトースターで加熱すれば、あっというまに酒にぴったりの一品ができあがる。
その他、ホットドッグのようにソーセージをはさんでもいいし、カツ代わりに栃尾油揚げカレーにしてもよい。
この厚みだからこその栃尾油揚げ料理、いろいろできそうだ。
個人的にぜひやってみたいのは栃尾油揚げで作るいなり寿司。あのボリュームある油揚げで作ったらどんなバグったいなり寿司ができるのか、考えただけで興奮する。
皆様も毎日のメニューに困ったら栃尾油揚げ、ぜひ使ってみてください。
おいしいですよ!お薦めです!