NPOで3年間活動をしてみて思うこと「誇り」で動く組織の美しさと汚さ
大学時代3年間活動してきたNPOで人と組織と向き合ってきた
NPOなので、もちろんボランティア
私の入っていたNPOは学生主体の教育NPOであったため
こどもとキャンプや、高校生との対話スタッフなどの
当日の関わりはもちろん
イベント企画内容を考えたり、事務作業をしたり、
組織運営を考えたマネージメントをしたり
法人の方針決定まで関わったりと
学生の関わる責任範囲がある。
ボランティアなのでやる義務は生じない
やる理由があるとしたら
使う時間の対価は
やりがいとなって返ってくる価値提供への「誇り」と
できないことにぶち当たる壁を乗り越える自分自身の「成長」だ。
この組織において私は高校生のキャリア教育事業の代表を担い
1人1人が輝ける働く環境作りがしたいと願い
時間を無限に投資した学びをここに書いておこうと思う。
ボランティアは、お金ではない何かが返ってくるということ。
働くを通して輝ける人を増やしたい!!といった目標をもつ人にとって
ヒントとなる学びが提供できたら嬉しく思う。
私は、この経験を踏まえ
個人のwillに応えることを対価とした組織作りに現在、チャレンジしている
その挑戦についても書いていく。
一般的に学生に人気のポジションは
「やりがい」の見えやすいポジションだ。
私も、このポジションから関わりだした。
小学生のキャンプのリーダー
高校生との対話スタッフ
小学生がリーダー「ありがとう!楽しかったよ」なんて言ってくれたら
可愛くて仕方ない。
高校生とお話しして高校生が
「ほのかちゃんの言葉を聞いて明日から前向きに頑張れそうです」
とか泣きながら言ってくれた日には
胸が熱くなりすぎて、もっともっと価値を届けられる人になりたいと
心から思った。
そして、もっと深くかかわりたいと思って運営に関わることになった
この壁がおおきかった
いっきに「やりがい」が見えにくくなった
高校生のキャリア教育事業の運営であれば
学校にもっていく書類作成の大量の事務作業
期日までに終わらないと怒られ、
1つ終われば、また1つ書類が振ってくる
わあ、しんど、、なにこれ、、
だけど、当日を迎えると
準備をしてきたからこそ
出会えた高校生の姿、向き合ってくれる大学生スタッフに感動する
そして、目の前の1人の高校生だけでなく
「やりがい」のないあの事務作業こそが
より広くの高校生に価値を還元する土台となっていたことを知る
そうなるとそのやりたくない事務作業もやりたいことに変わっていく
そして、今度は1つの企画だけでなく
より多くの企画がもっと価値提供できたらいいのにと思うようになる
そうなると
価値提供できる人を増やさないといけない
価値提供できる人を増やしたい
この価値の面白さにもっと気づいてもらいたい
そう思うようになった
2.「やりがい」を見える化するには?
この「やりがい」の見えにくいポジションに多くの時間を割くことは
学生にとって容易ではない
学校、バイトもある
他にも見えやすい面白いことなんて無限にあふれる学生に
たくさんの時間をパソコンと向き合うことが面白いと思わせるなんて
容易なことではなかった
実際に、運営をしてくれる人はとても少なく
私とあと1人くらいしか面白いと思って運営に関わる人はいなかった
私は、すっかりのめりこんでしまって気づいてなかったが
気づけば寝る間も惜しんでパソコンと向き合い
友達にもさんざん言われた
「何でそこまでするの?お金ももらってないんでしょ?
ボランティアでしょ?やめときなよ。おかしいでしょ。」
たしかに、おかしかったのかもしれない。
だけど、誇りがあった。
高校生にとって1回しかない授業を
300人以上の生徒の授業を作っているという誇りと
その時間をただのおしゃべり会にするわけにはいかないというプライドと
その誇りとプライドを守るには
時間を費やす理由が十分なくらいあったのだ。
だけど、実際、限界だった
体力的にも、精神的にも。
いくら誇りのために働いても
同じように「誇り」をもってくれる人を増やさなければ限界がくる。
そこで、人を増やすために時間を使うようになった
「やりがい」を見える化し
相手に感じてもらう施策やスタンスは様々なことをやったので
割愛させてもらう。
そこで学んだ3つのこと
3.やりがいを感じてもらう組織に必要な③つのPOINT
学んだこと3つ
①労働価値と責任範囲が等しくなるように配置する
労働価値
1人1人ボランティアの企画に関わる理由は違う
例えば
ここにいる人たちが好きだから
自分の成長のため
提供している価値に共感しているから
といった具合だ。
ここをヒアリングしたうえで
任せる責任範囲とその理由が釣り合うのかの
確認をきちんとしたうえで任せること。
責任を担う理由があると判断し
相手が自己決定したことに関しては相手の責任なので
その人からの文句もでずらい。
そして相手の労働価値に配慮し、当初の目的が達成されているのか
働きかけることで
労働価値と責任範囲が釣り合うようにコントロールする
そのことで自分なりの「やりがい」が意義となって確認できる
②「やりがい」を広げる対象は上から輪っかに広げていく
はじめ私が失敗したのは代表という立場を忘れ
全員と話そうとしたこと
現場スタッフ
運営リーダー
事業責任者
これにはあまりにも時間がかかる
そして組織はワイングラス式に上から下に
理念浸透や考え方がいきわたることを身に染みて感じた
現場スタッフとお話しをしグリップしてみても
同期で運営に関わりながら不満をもっている子が
その子に文句をもらすと
一気にイメージが白から黒に染まる
立場が上にいる人から変えていく
そのことで輪っかが広がるスピードがはやくなる
③合わない人を切ることを恐れない
組織にぶらさがる文句を言うだけで
何もしない人
この人達を変えようと時間を割いて励むことはあまりに時間の無駄だ
不満は聞くに値する組織として変えるべき貴重な意見だが
不満を不満で終わらせ、組織に悪影響しか与えていない人は
早めに話して味方につけるか向いていないのであれば降ろすかが
お互いのためだ
ノイズが広がれば
前向きに働いていた人でさえ、
後ろ向きになってしまいかねない
全ての人を守るのではなく
守るべき人は誰なのかを定めることはとっても大切だ
まだまだ仮説ベースではあるがこれからも
ボランティアという組織にはとっても興味があるので考え続けていきたい
4.「誇り」で動く組織
対価がお金ではない組織がうまく回るには
「誇り」をもってもらう施策が必要だ。
この「誇り」はとっても美しいと思う
提供している「価値」
自分自身の「成長」
がモチベーションとなり、そこに義務はないが
お金もらえるからやってるんだ~というバイト感覚な働き方は生じない
ただ、この「誇り」が義務になると汚いとも思う
価値を届けねばならない
ずっと届けてきて守り抜いてきたのだから。
苦しみながら価値を届けて
価値をもらった人は誰が嬉しいんだよって思う。
義務感のある愛はいらない
そして汚いとさえ思った
この美しい「誇り」を働く誰もが持ち続けられたら
もっと何か面白くなるんじゃないかなって思ったりするのです。
最後に
この美しい誇りで回る組織を作れないかと
来年度のVarifranは
学生ボランティア団体として組織を回してみることにしました
今。
同じ価値提供がしたいと思ってくれている学生
自分自身の取りたい成長がここでできる学生を集め
運営体制を固めています
美しい組織でありたい
来年度のVarifranがどこまで美しくあれるのか
挑戦してみようと思います。
心から大好きで大切だと思える仲間と一緒に。