サピエンス全史を読み始めた。
学生時代、歴史の授業が嫌いだった。
小・中学時代はよくわからない部分を暗記しまくりテストは点取りゲームと化し、高校ではそれが通用しなくなり(あまりにも覚えることが膨大で)、自身の最低点を更新し続けた。(チャンドラグプタ○世辺りから放棄したことを覚えている。)
そんな私が、最近歴史関連の書籍を手にしていることに自身で驚いている。切欠は広告。表題が気になった。「人類の歴史」なんて表題では引っかからなかったことだろう、題名は人類の学名である「サピエンス」を冠していたことが切欠の一つになったことと思う。サピエンスとは何なのか。
学生時代に話を戻す。
小・中学時代の授業中には私の頭の中に沢山の疑問符があった。何故農耕をするようになったのか。「先住民族」とは何者なのか。狩猟していた頃の方が脳が大きかったのは何故か。ひっかかることは沢山あったはずだが、私の目の前にあるのは、言葉が太字で強調された部分か、空欄にされた紙のみ。「授業が全て」と思い込んでいた私は誰に尋ねるでもなく、次第に疑問符を無視するようになっていったのだろうと推測する。
サピエンス全史はそんな私の、学生時代の疑問符を十数年振りに解決してくれた。
ずっと社会科は地続きの、理解できる科目ではないのだと考えていたが、どんな現象にも理由があり、過去と地続きであることを実感させてくれた本であった。
学生時代にこの本に出会えていたら、もしかしたら歴史を好きになっていたかもしれない。
ただ、本書を楽しめたのは現代教育があったからということも事実であることを忘れてはいけないと考える。人類がどんな発展をなしてきたのか。それをどのような言葉で表すのか。認識していなければ、Wikipediaにでも頼りながら更に膨大な時間をかけて読破しなければならなかったことと思う。
私は答えを持ってはいないが、社会科も、もっと柔軟な教育方法があっても良いのではと考える。例えば、本書の読破と記述試験…のような。
まだ上巻のみの読破。下巻を読んでから色々と考えを巡らせよう。