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躁状態をコントロールする小さなテクニック

双極性障害には躁状態という状態がある。躁状態は通常コントロールされるべきという考え方が一般的だが、それの是非についてはこの記事を読んでみてほしい。




早速、躁状態をコントロールする方法に入っていく。

1、価値を書き出す


一つ目は自分が何を大切にしているかを書き出すことだ。これは認知行動療法の1つ、ACTに基づいているものだ。「人間関係」「仕事・教育」「個人的成長・健康」「余暇」の4つの項目で1番大切にしていることを書き出す。
例えば、僕の人間関係についてあげると、



1、人間関係
・どのような関係を築きたいと思っているか?
エキサイティングな関係もいいが、目標とするのは、穏やかな関係だ。相手に安心感を与えられるような関係。凪のようにつまらなく、暖かい関係。

・こうした関係の中でどのようにふるまいたいか?
笑顔もいいが、まっすぐな真顔で、おちついて接する。
専門家の前でも自分の間違いや意見を恥じすぎない。

・どんな個性を育てたいか?
ひとりでもある程度満足できるような個性。一人でできる、読書、スポーツ、瞑想、ヨガ、ゲーム、料理など。

・あなたが「理想の自分」だったら他者にどんな風に接するか?
基本的に真顔で接する。心が凪いだ状態で接する。

・これらの人々のうち何人かと一緒に、一生続けたい行動はなにか?
テニスやバドミントンなどのスポーツ。心理学や精神医学などの勉強会みたいなもの。





ACTの中ではこれが大切だが、躁鬱においては「優先順位を書き出す」ためのステップとしてとらえてもいいかもしれない。僕のほかの価値については、また別の機会に取り上げる。ACtTについて興味がある方はラスハリスさんのこの本をお勧めする。価値の章だけ読んでもいいかもしれない。


2、優先順位を書き出す

これはなかなか見落とされているが大切なことだ。


優先順位は下記のような感じだが、例えば昨日のうちにこのの記事を書きおらなくちゃと焦って、興奮していたのだが、ルーティンである英語の勉強の方が優先順位が高いことに気付き、そちらに移行することができた。noteを書くのは僕にとっては刺激的なので刺激を抑えることができた。
さらに、書き出すことで勉強やスポーツの競争に熱中しているときに、成績や名誉よりも体を壊さないことのほうが重要であることに気付き、そこから離れるということもできるだろう。


S+  体を壊さないで、大学の授業に参加する。

B  読書(勉強、カフェに行く)、運動、他者からの名誉・賞賛
C  成績(課題、テスト)英語の勉強、部活の上達、友達関係
D  note執筆、瞑想(ヨガ)
E  自炊、家事
F  ギターの練習をする



優先順位のコツは自分に正直になることだ。体を大切にすることだけは一番上においてほしいが、それ以外は自分の好きなように優先順位を決めるほうがいい。例えば、僕は他者からの名誉・賞賛を、友達関係の上に置いているが、それは僕が外交的で頑張らなくても友達関係を良好に維持できるからであり、自分が地位や名声を求めていることに気付いたからである。


3、質問事項を決めて、他人に定期的に聞いてもらう

躁状態のチェックリストを作って、主治医やカウンセラー、家族に効いてもらうといいだろう。僕の場合は「何か新しいことを始めたか」「何か特別なものを買ったか、5000円以上のものを何か買ったか」「部活に週何回言っているか」をカウンセラーと主治医に毎回聞いてもらうようにした。通院は2週間に1回、大学の無料カウンセリングも2週間に1回通っているので、週に1回はこれらの質問をされることになる。
躁状態のとき「これ買ったら、叱られるな」「これ始めたら、ちょっと気まずい」ということが起こるのでおすすめである。
コツとしては、自分から聞くのもいいが、何週間に1回聞いてもらうというルールを作った方がいいだろう。


4、周りの人に定期的に気分について尋ねる、聞いてもらう

躁状態は自分では分からない。僕は双極性障害を受け入れてると思ってたが、何度も自分はうつ病なんじゃないかと思うことがあった。どんな賢人も躁状態を見逃すことがあるだろう。そのときに指標となるのが、ほかの人がどう見ているかだ。ほかの人は、普通に接しているように見えて意外と的確な状態を見ている。コツは、自分がどう思っているかじゃなく、相手がどう思っているかの方を大切にすることだ。信用できる人や、家族など頻繁にあっている人に、いまその人は自分のことをどういう状態として見ているかを聞く方がいいだろう。そしてそれを主治医やカウンセラーなどに伝えよう。ただ一人暮らしでパートナーがいない僕みたいな人間は難しいところだ。



さいごに

ここまで長い文を見てくださってありがとうございます。これからも躁鬱との旅は続きますが、体を一番大切にして、うまく付き合っていきましょうね。








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