【ギランバレー症候群の奇跡】このまま死んでもいいやと思っていた。 7
<前回のあらすじ>
臨時の脳神経内科の先生の診察で
「ギランバレー症候群」ということがわかり、この病気は1分1秒を争う、早期発見、早期治療が大事なようで、病名が分かった時点で
救急車で市外の病院に運ばれる。
ストレッチャーで病院に運び込まれ、すぐに病室に入る。
そこは重傷者部屋で、ナースセンターに一番近い病室だったことがわかる。
すぐに免疫グロブリン投与。
このグロブリンという薬はギランバレー症候群が、治癒できるという見たこともない入れ物に入っており、
看護師さんがこの免疫グロブリンの点滴を持ってくるとき、
かちゃかちゃと音をしたのを覚えている。(ガラス瓶の様な物に薬が入っており、3つで1セット)
脳神経内科のT先生は1週間
毎日のように私のところに来て
「足を動かして。手を動かして」と言ってくるので頭では動かしている気持ちだが全く動かない。
最終的に8月1日~5日まで5セット点滴投与してもらった。
この間、筋電図検査、MRI、血液検査などをした。
この筋電図検査というのは身体のなかの筋力を、はかるものでビリっと電気が身体に走るのだが、電気を発したときだけ反応するが、
すぐに0になってしまっていたそうだ。(筋力がないということを証明している)
免疫グロブリン点滴が効かなかった場合、奥さんは寝たきりになると、旦那は主治医に伝えられていたそうだ。
私にはそのことをずっと黙って覚悟したと、のちに、旦那は言っている。
話をもとに戻そう。
この間、食欲は全くなく、
嚥下の問題で絶食が2日続き、
その後ペースト状の食事が出てくるようになるが、食べられなかった。
少し口にしたが、甘く感じる(味覚障害)
毎日、まいにち、病室の天井を見て
身体は全く動かず、導尿して、おむつをして
またもや寝たきりになった。
耳だけはよく聞こえていたが、
考える力もスッと消えて臭覚も失い、瞼が勝手に下がり動かそうと思っても動かない。
私は、これからどうなってしまうのだろうか、いや、もうこのまま死んでもいいやと思っていた。