ヤバい先輩だった頃〜OJTがうまくできなかった件について〜
このnoteには、カッコいい成功エピソードや、うまくいく為のノウハウは含まれていませんのでご了承ください。
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入社2年目の頃、新人のOJTを任されました。勇んで臨んだものの上手くいかず、(それが直接の理由ではないですが)その新人はやがて同業他社へと転職していきました。あの頃の自分を再び見つめ、当時の上手くいかなかった点を振り返り、自身の、そしてこれから後輩育成に携わる方の反面教師にして頂ければと思います。
下記4点、赤裸々にまとめたので見てみてください。突っ込んでください。そして対案をくれ。
1.OJTを受けた経験の不足
実は配属早々先輩が転職してしまい、自力で生きる事を余儀なくされた為、OJTを通じた体系だった学びの経験が圧倒的に不足していました。情報は上司・先輩や他部署のお偉方にぶつかって取りにいくのが基本。煙たがれようが何だろうが欲しい学びを奪い取る、そんなサバイバル能力は身についたものの、フラットな関係での教える-教わる経験の不足が、教える側に立った瞬間の戸惑いにつながりました。
言ってみれば、どう教えたらいいかわかんない状態。教え方なんて教わる機会なかったし…。
2.自分が生きる事で精一杯
先輩が即転職した為しわ寄せで業務負荷が爆増、年次が上がった事による新たな業務も積み重なり、後輩に指導する以前に自分が業務を回すのでいっぱいいっぱい。忙しさはイライラに繋がり、後輩の質問もキーボードを叩きながら流し聞き。「またそれ聞くの?」というNGワードも、確実に使っていた。
そんなんじゃ気軽に質問しづらくなるよね、嫌な先輩だ。
3.自身の理解度の低さ
日々の業務を回すので精一杯、そうなると必然「仕事=タスクを消化する事」になり、業務の背景や全体像の理解不足につながります。後輩はすごく優秀で、ちょっとした業務でも前後工程のフローまで興味を持ってくれていました。だけど自分は、そこに対して答えを提示してやれない。すると、「自分で考えたら?」的な突き放した回答しか出てきません。情けなさと、先輩としての威厳を保ちたいという安いプライドが、段々と後輩に対する邪険な態度につながっていく悪循環。
自分の理解度の低さを認め、一緒に学ぶ機会にするという余裕がなさすぎた。
4.そもそも教えたくない
これが1番やばい気がします。
上述の経験から、「教わる事」を経験せず自力で食いつないできた自分にとって、「なんでこいつはラクして学べるんだ?」という恐ろしい思想が…。自分がした苦労を後輩も味わうべきという老害思想を、入社2年目で既に発揮していたのです。やばい。
…こんな感じで後輩指導がうまくいくわけもなく、後悔と反省ばかりの日々だったのでした。ちゃんちゃん。
僕の学びは、「OJTは単なる後輩指導ではなく、後輩と共に育つ意識を持つ」と言うことです。指導を通じ自身の理解度を再確認し、後輩のフレッシュな目線に刺激を受ける。そんな気持ちを持てるだけで、安いプライドはなくなり、強い態度も取らなくなるはず。
そして、組織として先輩→後輩の育成サイクルはグルグルと循環していくという事。自分が習得に一年かかったスキルを、OJTを通じ後輩が半年で習得する。そして、その次の世代は三ヶ月で習得できるように。そうやって代ごとに成長のサイクルを加速させる事で組織全体の底上げに繋がり、かつ誰もがその一端に貢献できるんです。
やらされ感の指導係ではなく、目的意識のレベルを一段上げて取り組む。
それが、「先輩」に求められる目線であり、立ち回りでもあると、今では思えます。
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という事で、これから後輩を持つあなた、上記の内容を反面教師にしてみてください。部内の教育体系を考える管理者の方も、こんなやつはあかんなー、という目で見てください。そして、これから指導を受ける新人の皆さん。なんか偉そうな先輩も、心の中でこんな不安と葛藤を抱えている事に、たまーーに心を馳せてみてください。
先輩後輩の違いは、単に配属時期の違いによる経験の差があるだけです。そもそも「指導してやろう」という態度がおこがましいのです。 たまにはフラットな目線で、先輩後輩関係を見つめ直してはいかがでしょうか。
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