【阪神】意外と余裕を持った投手運用で一安心(~GW振り返り)
こんにちは、宜野座パーラーです。いつもは東京六大学野球のことを書いていますが、今年は少しテーマを広げてNPB(阪神ファンなので阪神)についても扱ってみようかと思います。
近年、ペナントを制するチームは投手運用を徹底しているイメージがあり、143試合+ポストシーズンを戦い抜くためには投手陣の整備・管理が重要であることに異論はないでしょう。
そこで、ここではGW終了時点(5月7日)までの阪神タイガースの投手運用について振り返ってみます。
今年は順調な滑り出し
本題に入る前に、簡単にGWまでの全体感を振り返ります。シーズン序盤で大コケした去年に比べると、今年は開幕から4連勝するなど、好調なスタートを切ることができたと言えるでしょう(図表1)。
首位を走るDeNAが阪神以上に好調ということもあり、首位の壁はまだまだ高いですが、ここまで3連敗以上の連敗がなく、3・4月は13勝10敗1分で貯金3、GW終了時点でさらに貯金を増やし16勝11敗1分で貯金5の現状です。
青柳・西勇が誤算も、大竹・村上が台頭
GW中の2試合の中止を含め、今季はここまで既に5試合が中止になっていることもあり、結果的には余裕を持った先発ローテーションで運用できています(図表3)。GW明けのローテーション再編が報道されていますが、ここまでは「表ローテの頭が青柳、裏ローテの頭が西勇」といった形でやりくりしています。
しかし、ここまで青柳と西勇は苦しい投球が続いています。球数で見ると、青柳は93→112→85→74→103と、エースとしての期待値からすると降板するタイミングが早かったと思います。特に4月14日(85球)は5回途中KO、21日(74球)は3回途中KOと、2試合連続で早々での降板となりました。西勇も球数は99→97→128→59→48と、4月18日こそ128球で完投しましたが、26日(59球)は3回KO、5月3日(48球)は2回KOと、こちらも期待外れの結果となりました。
一方で、期待以上の活躍を見せているのは大竹と村上です。現役ドラフトでソフトバンクから加入の大竹は、2回の雨天中止のスライドがありながらも、4先発で4勝を記録。球数は84→103→73→98と、「100球手前」が一つの目安でしょうか。また、ここまで実質的にエース的な活躍を見せている村上は、開幕当初こそリリーフ待機でしたが、4月12日に今季初先発し7回完全の快投を見せるなど、3先発で2勝1完投。球数は84→105→101と、目安は「100球超」で、大竹よりももう1回は多く投げてほしいといったような起用法でしょうか。GW明けはカード頭での先発が予定されており、現状の先発陣を見渡すと、状況次第では120球くらいまで頑張ってほしいとの思惑もありそうです。
コンディション不良で開幕2軍スタートだった伊藤将の復活も好材料です。4月27日の復帰登板で106球完投勝利を挙げると、5月4日も6回を99球でまとめ、完全復活を見せました。GW明けは「村上→西勇→伊藤将→青柳→大竹→西純」で回すとの報道が出ており、好調の村上・伊藤将・大竹である程度投球回を稼ぎ、西勇・青柳の復活を待ち、西純や才木、先発調整中の富田の台頭に期待といったところでしょうか。
湯浅が離脱も、盤石で余裕を持ったブルペン運用
一方のリリーフ陣ですが、WBCでも活躍した守護神・湯浅がコンディション不良で4月16日に降格も、総じて見れば、今季も豊富な頭数で盤石だと言えるでしょう。適度に雨天中止があった、競った試合展開が続かなかったなど、ある程度運が良かったような気もしますが、結果的にはここまでリリーフ陣を酷使することなく戦うことができています(図表4-1~3)。
ここまで3連投は岩崎、石井、岩貞の3回で、3日連続登板は岩崎の1回のみでした。開幕戦で青柳を6回途中で降板させて早めの継投策に打って出た際には、「あ、今年はリリーフ陣の負担がやばいかも」と思いましたが、先に書いた通り、運の要素などもありながらも、ここまでは基本的には2連投までに留めて運用できています。
4月16日に湯浅が抹消されて以来、「誰を抑えで起用するのか」という点にも注目が集まりますが、ここは正直よく分からないところです。日替わりで臨機応変に対応するような報道も見られますし、何より湯浅の降格後にセーブシチュエーションがほとんどありませんでした。競った展開の5月3日や4日を参考にすると、岩崎やK.ケラーあたりが候補でしょうが、やはり固定はせずに、相手打線や展開によって日替わりの起用になろうかと思います。
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