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7インチ盤専門店雑記699「I Advance Masked」

来月のトークイベントが「The Police vs. U2」ということになりますから、いろいろ周辺の音源をほじくり返しております。ポリスのソロということに関しては、スティング多めではつまらないというか、ウチでなければかけないであろうものを優先するかと考えております。つまりアンディ・サマーズであれば、ロバート・フリップとのコラボ辺りが妥当かと思うわけでして、1982年のアルバム「I Advance Masked」にご登場願おうかと考えます。

リアルタイムでこの盤を入手したわけではありませんが、割と早いタイミングで購入した盤です。2016年に閉店した高田馬場のタイムだったと思います。あそこでは何故か見本盤がよく手に入りました。

アンディ・サマーズとロバート・フリップは1960年代初頭からの知り合いということで、旧友セッションとなります。先にヒットしたのはキング・クリムゾンでしょうが、ポリスがヒットしたからこそ実現したコラボだとは思います。…しかもポリスがまだ健在で「シンクロニシティ」リリース前のタイミングで制作された盤ですから、やはり興味深いというか、尖った感性の衝突というか化学反応みたいなものを感じます。タイトル・チューンは結構好きでした。

この曲に関しては、ヴィデオ・クリップは観ない方がよさそうです。異種格闘技、オリエンタリズム、前衛…。チョイと陳腐なヴィデオですが、貴重は貴重です。どちらかというと、アンディ・サマーズのテイストなんでしょうかね。

この顔合わせはアルバム2枚で終了しましたが、1984年のアルバ厶「Bewitched」は一段とポップになったようでした。

こちらもホンのちょっとだけ映像がありますが、まあ時代の要請でしたかね。やはり珍奇な印象です。ロバート・フリップもアンディ・サマーズもちょいと変り者っぽい印象がありますが、ここらではその傾向が強く出ているように感じます。

ポリスのおふざけ多めやチョイとシニカルなテイストというのは3人に共通のものだったのでしょうか。アンディ・サマーズのソロに関しては、もう少し落ち着いたものも感じますが、この人に関しては、メロディやリズムではなくて、音色を楽しんでおりました。そういう性格のギタリストですよね。いろいろ実験的なことをやってくれてますが、YouTubeで出てくる関連動画は、ポリスのライヴなど興味深いものも多いのでホントに有り難いのです。中にはあまり面白くないものもあります。アンディ・サマーズによる「ロクサーヌ」のインストは微妙な線ですね。…。

相方ロバート・フリップは夫婦漫才もいっぱいありますが、あまりキング・クリムゾンのイメージを壊さないで欲しい気もします。一方ファースト・ソロ・アルバムのプロデュースでコラボしたダリル・ホール関連で面白いものがあります。貴重なアーティストの素顔が見られるLive from Daryl's Houseの動画でキング・クリムゾンの「Red」をやっているのは案外楽しめましたね。

イベントではアンディ・サマーズのソロは1曲か2曲でしょうから、まあこの辺か「XYZ」ですよね。…嗚呼、もっとかけたいかも。


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